【技能検定】第21回問41~問45の解き方

第21回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問41.「啓発的経験」支援

 啓発的経験の内容はキャリアコンサルタント試験でも同趣旨の出題がありますが、啓発的経験は、実際の就職の意思決定をする前に、職場を体験(見聞き)することです。

1.×:スモールステップとは目標達成のため、目標への階段(ステップ)を細かく設定することである。またキャリア構築インタビューは、サビカスのキャリア構築理論の具体的な技法であり、啓発的経験とは関係ない。

2.○:これらは実際の意思決定をする前に職場を見聞きするための、啓発的経験である。他にはインターンシップ、トライアル雇用、職場体験などもある。

3.×:非正規雇用、紹介予定派遣はすでに就職をしている状態であり、職業理解のための啓発的経験には含まれない。

4.×:モデリングは観察学習、モニタリングは観察、メンタリングはメンター(指導者)が対話による気付きや助言によって、メンティ(支援を受ける人)を支援することをいう。

問42.「自己理解」支援

 アセスメントツールに関する出題です。それぞれの特徴をしっかりと押さえておきましょう。

1.○:内田クレペリン検査は、連続加算作業によって、能力面の特徴(作業能率やテンポ)や、性格・行動面の特徴(持ち味やクセ)を明らかに、その人を働きぶりを測定する。【内田クレペリン検査

2.○:職業レディネス・テスト(VRT)は、ホランド理論に基づく6つの興味領域に対する興味の程度と自信度がプロフィールで表示され、基礎的志向性(対情報、対人、対物)も測定できる。【労働政策研究・研修機構

3.×:VPI職業興味検査はホランドによるVPIの日本版であり、6つの興味領域に対する興味の程度と5つの傾向尺度を表示する。4つの職業適性尺度が誤り。【労働政策研究・研修機構

4.○:VRTカードは、「職業レディネス・テスト」の職業興味と職務遂行の自信度に関する項目をカードに印刷したキャリアガイダンスツールであり、54枚のカードに書かれている仕事内容への興味や、その仕事への自信の程度がわかる。【労働政策研究・研修機構

問43.キャリア形成、キャリアコンサルティングに関する教育、普及活動

 正答の選択肢は、木村先生の著書にも記述があるのですが、消去法でもアプローチすることができるでしょう。

1.○:「キャリア・ガイダンスやキャリアコンサルティングの実践おいて、グループ・アプローチが有効であり、効率的であることは教育、職業紹介、産業などの各分野で立証されてきた。」【木村先生④P316、⑤P310】

2.×:キャリア教育は、幼児期の教育から高等教育まで体系的に進める。【今後の学校教育におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)P16:PDF

3.×:インターンシップは、職業理解のために有効であり、職業教育として活用することができる。【木村先生④P258、⑤P260】

4.×:キャリアコンサルティングの普及活動や、働く人を取り巻く環境への働きかけとして適切であり、キャリアコンサルティングの範囲を超えているとはいえない。

問44.キャリア形成、キャリアコンサルティングに関する教育、普及活動

 キャリア教育は、幼児期から定年後に至るまで、人生を通じて実施されるべきものであり、人生の一時期や特定の教育機関や企業だけで行われるものではない。

1.○:幼児期の教育から高等教育まで体系的にキャリア教育を進め、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度を育成する。【今後の学校教育におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)P16:PDF

2.×:キャリアセンターでの支援にとどまらず、教育課程の内外を通じ体系的・総合的なキャリア教育を推進する。【木村先生④P208、⑤P212】

3.×:社員相談室で扱った事例をそのまま社内報などで紹介することは、守秘義務に反するとともに、個人情報保護の観点からも許されるものではない。【キャリアコンサルタント倫理綱領第5条:PDF

4.×:企業内のキャリア教育では、定年前教育よりも前から、入社後から体系的なキャリア教育が必要である。

問45.環境への働きかけの認識と実践

 環境への働きかけについて、常識的にアプローチできる問題です。選択肢4は、キャリアコンサルタントとしてやってはいけないことです。

1.○:環境への働きかけとして、経営トップへ提案することは適切である。

2.○:キャリア相談の結果、明らかとなった問題等が組織の問題である可能性がある場合には、本人の同意のもと、個人名が特定出来ない情報として集約し、フィードバックすることは、環境への働きかけとして適切である。【キャリアコンサルタント倫理綱領第11条:PDF

3.○:環境への働きかけとして、人事部門に提案することは適切である。

4.×:従業員全員と面談を行うキャリアコンサルタントが、「リストラ」対象候補者リストを作成することは、相談者と組織との間の利益相反になるだけでなく、相談者の利益を損なう可能性が高いとともに、相談者との多重関係も生じてしまうことになり、倫理上、許されないことである。【キャリアコンサルタント倫理綱領第3条、10条、11条:PDF

参考文献・資料

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

キャリアコンサルタント倫理綱領

内田クレペリン検査

独立行政法人労働政策研究・研修機構

今後の学校教育におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)

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