【技能検定】第31回問31~問35の解き方

第31回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問31.個人の多様な特性の知識

【B】選択肢1、4は積極的な正誤判断は難しいかもしれませんが、選択肢2の内容は、支援する上でも留意しましょう。

 事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン

正答:2

1.×:約6割ではなく、約4割である。

新たにがんと診断されている者のうち、約4割が就労世代(20~64歳)である。【P22】

2.○:脳卒中を発症し、手足の麻痺や言語の障害、痛みやしびれといった後遺症を有する労働者の中には、職場復帰後、発症前の自身とのギャップに悩み、メンタルヘルス不調に陥る場合もある。【P31】

3.×:治療法や心機能等によって経過や予後は異なるが、通常の生活に復帰できるケースも多く、心疾患によって休職した労働者のうち93.8%が復職したとの報告もある。【P41】

4.×:治療技術の進歩に伴い、難病を抱えていても、症状をコントロールしながら就労することが可能な場合があり、難病患者の56%が就労しているとの報告もある。【P36】

問32.カウンセリングの技能

【B】選択肢1や2は積極的な判断が難しかったかもしれませんが、積極的に4を選びましょう。傾聴の意義として不適切な点は特にありません。

正答:4

1.×:キャリアコンサルティングの流れは、①自己理解、②仕事理解、③啓発的経験、④意思決定、⑤方策の実行、⑥新たな仕事への適応の6ステップ(6分野)である。【木村先生⑤P217、⑥P366】

2.×:これらは、かかわり技法ではなく、積極技法の内容である。

「かかわり技法」は言語レベルの傾聴技法であり、具体的には、開かれた質問、閉ざされた質問、はげまし、言い換え、要約、感情の反映、意味の反映が含まれる。【木村先生⑤P277、⑥P371】

なお、視線の合わせ方や、声の調子、非言語的はげまし等は、「かかわり行動」である。【木村先生⑤P277、⑥P371】

3.×:共感的理解は、カウンセラーは、クライエントの内的世界を共感的に理解し、それを相手に伝えることである。【木村先生⑤P43、⑥P116】

選択肢の内容は、一致(自己一致または誠実な態度)の内容である。

4.○:直接的な出典ではないが、ジル資料に「傾聴」に関する説明がある。

傾聴することの一義的な目的はクライエントとの信頼関係を構築することである。【ジル資料P80】

問33.カウンセリングの技能

【B】直接の出典は不明ですが、次の資料が各選択肢の内容を網羅しています。

 「面接の基本的な技法」(茨城県教育研修センター)

正答:2

1.○:受容は、相手の話を「ふんふん、へえー」などと、相づちを打ちながら聴き、しっかりと聴いていることが相手に伝わり、対話が円滑に進むことにつながる。

2.×:感情の反射は、相手の感情に対して、批判や評価などを加えることなく、そのまま相手に返すことである。聴き手の持った感情を表明することではない。

3.○:繰り返しとは、相手の言いたいことをキャッチして、そのポイントを繰り返すことである。

4.○:明確化とは、クライエントが意識化していないところを先取りして、カウンセラーが言語化(意識化)することをいう。

問34.グループアプローチの技能

【A】養成講座などでも、講師等がリーダー(ファシリテーター)となり、グループワーク、グループアプローチを体験している方もいると思いますが、そうした状況を思い浮かべながら検討をしましょう。

正答:3

1.×:グループの規模が大きくなることによって、各自が吟味に使える時間が多くなるとは限らない。「いかなる問題であっても」という表現も適切ではない。

2.×:「最低でも2時間以上」という決まりや目安はない。目的や内容によって、理想的な時間、目安となる時間は異なる。

3.○:グループ・アプローチは、「共通の目標と類似の問題を有するクライエント数人が会合し、リーダーの助言のもとに相互の情報、意見を交換し合うことによって、各自の問題解決に資することを目的にするグループ活動」としており、双方向のコミュニケーションにより、相互作用をし合うことができる。【木村先生⑤P310、⑥P405】

4.×:初期段階では特に、リーダーやファシリテーターの役割は重要である。

問35.グループアプローチの技能

【A】クライエント、メンバーの「抵抗」に関しては、2級第29回問35において、精神分析的な視点からの出題がありましたが、それとは異なる視点の問題で、出典や根拠となる理論は見つかっていませんが、適切・不適切は比較的判断がしやすい問題でした。

正答:4

1.×:例えば、自己開示ができないという「心のブレーキ」は、指導者の未熟である場合だけに起こるものではない。

2.×:参加に対する同意を文書で取っていたとしても、参加への抵抗は起こり得る。

例えば、リーダー(ファシリテーター)やメンバーへの信頼関係(ラポール)も必要である。

3.×:評価への抵抗は、オリエンテーションでの説明や説得によって、必ずしも対応できるものではない。

4.○:変化への抵抗は誰しも持つものであり、いつもと違う行動や、新しいことへの挑戦などは、普段と異なる自分になることや、未知への恐れもある。

参考文献・資料

事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(PDF)

キャリアコンサルティング理論と実際6訂版木村周、下村英雄著(雇用問題調査会2022年)

「面接の基本的な技法」(茨城県教育研修センター)

問36~問40へ進む

全50問の目次