【技能検定】第36回問01~問05の解き方
第36回キャリアコンサルティング技能検定学科試験問題を徹底解説!
選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。
目次
問1.社会・経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の認識
【B】高齢社会対策大綱は、高齢社会対策基本法に基づき政府が推進する中長期的な高齢社会対策の総合的な指針であり、概ね5年ごとに見直しが行われています。あまり馴染みの無い資料ですが、選択肢1~3はNGワードを探して、消去法でアプローチしましょう。
正答:4
1.×:65歳以上の就業者数は20年連続で「減少」ではなく、20年連続で前年を上回っている。【P3】
2.×:高等教育機関では、就労前の若年層に特化するのではなく、社会人や高齢者を含む多様な世代の学び直し機会の提供が重視されている。
大学等の高等教育機関において、高齢者を含め、社会人に対する多様な学びの機会の提供を図るため、企業等と連携し社会人向けの実践的なプログラムの開発や拡充を行う。【P7】
3.×:「年齢に基づく賃金体系の維持」ではなく、「経験・スキル、仕事内容や成果に応じた評価・処遇」の仕組みを整備する。【P8】
4.○:ハローワークの生涯現役支援窓口では、これまでの就労経験や高齢期における多様なニーズを踏まえた職業生活の再設計に係る支援のほか、希望する職種と求人のニーズも踏まえ、求人開拓や雇用情報提供、マッチングの強化等、総合的な就労支援を実施している。【P10】【厚生労働省】
問2.キャリアコンサルティングの役割の理解
【B】こちらの資料の内容は、第30回、第31回対策の総仕上げ模試で出題予想をしていました(惜しい)。正答選択肢の判断は難しいものの、それ以外の選択肢は、「キャリアコンサルティングの有用度の高さ」の視点でアプローチをしましょう。
キャリア自律や自立、学び直しなどの項目では、やはり経験者の方が前向きな調査結果が出ています。
資料本文はだいぶボリュームがありますので、次のページの「概要」に目を通しておくと良いでしょう。
正答:4
1.×:キャリアコンサルティング経験が「ある」者の方が「ない」者に比べて、「かなり満足している」「やや満足している」と回答した割合が大きい。【P31】
2.×:キャリアコンサルティング経験が「ある」者の方が「ない」者に比べて、学び・学び直し(リスキリング、リカレント学習)を行っている割合が高く、学び・学び直しの経験との関連性がみられる。【P42】
3.×:相談後の変化内容は、「将来のことがはっきりした」40.4%が最も多く、「職業能力がアップした」20.0%より多い。【P99】
4.○:「変化した」という回答は、民間の人材サービス機関が67.8%、公的機関が51.0%であり、民間の人材サービス機関の方が多い。【P67】
問3.キャリアに関する理論
【B】ブルースティンはキャリア支援で最も重要な要因は「社会階層」であるとし、社会正義の視点からのキャリアコンサルティングを提唱しています。その視点からフィットするものを選択しましょう。
正答:3
1.×:個人の性格特性と職業との適合を重視するのは、ホランドなど、人と環境の適合理論に近い内容であり、ブルースティンの視点ではない。
2.×:ブルースティンは、社会階層、貧困、労働機会の不平等なども含め、働くことを社会正義の観点から捉えており、高学歴層よりも、低学歴層や社会的・経済的に不利な立場にある人々にも注目している。【木村先生P99】
3.○:ブルースティンは、ワーキング心理学の考え方の基盤として、すべての人にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)が確保されるべきであると考えた。
また、「働くこと」を職業という限定した範囲ではなく、より広くとらえ直す必要があると考えた。【参考資料:これからの「働くこと」とその支援について(五十嵐敦):PDF】
4.×:労働市場での競争力強化や成果主義の推進を中心に据える理論ではない。
社会的な問題で不利益を被る可能性のある(あるいはすでに被っている)クライエントへ自らキャリアを選択する幅を広げるべく支援するのが、社会正義のキャリアカウンセリングである。【木村先生P100】
問4.キャリアに関する理論
【A】問1~問3まで、なかなか難しい内容が続きましたが、やっと、解きやすいホランド先生の問題が登場です。
正答:3
1.×:ホランドの理論はむしろ、人と環境の相互作用を重視する理論である。【ジルP25】
2.×:ホランド理論は、職業選択や職業興味検査、職業環境との適合を考える理論であり、職業選択支援にも活用される。【ジルP25】
3.○:職業満足、職業上の安定性や業績は、個人のパーソナリティとその人の働く環境との一致の程度に依拠すると考えた。【渡辺先生P73】
4.×:6角形モデルでは、隣接するタイプほど親和性が高く、対角に位置するタイプほど類似性が低い。すべてが同程度の親和性を持つわけではない。【ジルP26】
問5.キャリアに関する理論
【A】シャインのキャリア・アンカーの基本的な考え方を問う問題です。
正答:2
1.×:「よりも」表現には注意する。
キャリア・アンカーは、個別の仕事への一時的なモチベーションよりも広義の、才能と能力、動機と欲求、意味と価値からなる概念である。【渡辺先生P164】
2.○:自分のキャリア・アンカーを理解することが、キャリア選択を明確にし、生涯キャリア発達を促す手助けとなる。【渡辺先生P149】
選択肢とは同様の表現ではないものの、キャリア・アンカーは、「キャリアの決定と選択に対して推進と抑制の力として働く」と捉えることもできる。
3.×:キャリア・アンカーは仕事を経験してはじめて少しずつ明らかになっていくものであり、仕事経験がない子どもは、それを認識することはできないし、予測するものでもない。【渡辺先生P162】
4.×:キャリア・アンカーとは、長期的な仕事生活において個人が拠り所としているものであり、「変化や成長をやめること」ではない。【渡辺先生P149】