【第24回対策】問1~問10の解説
第24回対策「みん合☆総仕上げ模試」正答と解説
目次
問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
正答:1
1.×:文章の内容は、OFF-JTではなく、OJTを重視した人材開発の特徴である。【P2】
2.○:2010-2014 年において対 GDP 比で 0.1%となっており、米国(2.08%)やフランス(1.78%)など諸外国に比べて低水準にとどまっており、また、近年低下傾向にある。【P3】
3.○:また、キャリアについて、考え、話し合う機会を積極的に設けるとともに、労働者の学び・学び直しの意欲や成果が活かされるような多様な「選択肢」を確保することが望ましい。【P5】
4.○:企業が目指すビジョン・経営戦略の浸透を図り、個々の労働者の学び・学び直しの方向性・目標の「擦り合わせ」と伴走的支援を的確に行うためには、その間に立つ管理職等の現場のリーダーの役割は極めて重要となる。【P6】
問2.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
正答:3
1.×:転職経験者の割合は、男女別では男性より女性の方が高い。また、問題文のままだが、就業形態別では正規雇用労働者より非正規雇用労働者の方が高い。【P166】
2.×:初職の企業規模が大きいほど転職経験者の割合は低い傾向にあるが、年齢層が高くなるにつれてその差は縮小する【P167】
3.○:転職希望者は就業者のうち37.6%となっているが、転職希望者のうち、実際に転職活動を行う者や転職を実現する者は1~2割程度である。また、転職希望者の割合は年齢が上がるにつれて一貫して低下する、【P178】
4.×:男性では「役職なし」と比較して、役職が上がるにつれて転職希望者の割合が低下している。【P181】
問3.キャリアコンサルティングの役割の理解
働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書
正答:4
1.○:多様な働き方や職位・年齢階層に応じたキャリア支援に精通する。【P7】
2.○:併せて、企業内にキャリアコンサルティングの機会が根付く施策としてセルフ・キャリアドックの導入支援を推進している。【P7】
3.○:外部専門家との連携や外部資源を活用する。【P8】
4.×:外部労働市場を念頭に置くならば、就職マッチング機能(情報提供、助言等)への期待がある。また、内部労働市場を念頭に置くならば、特に若年層のリテンションを高める機能に期待ができる。【P9】
解き方として、「よりも」には注意する。
問4.キャリアに関する理論
正答:2
1.×:「連続的意思決定プロセス」を提唱したのは、ジェラットである。【渡辺先生P116】
2.○:「キャリア・カオス理論(Chaos Theory of Careers)」は、数学の理論であるカオス理論をキャリアの分野に応用したものであり、プライアとブライトが提唱した。
キャリア・カオス理論は、人は複雑で予測が難しい世界を生き、さまざまな制約を受けていると考え、その制約に気づき、制約をマネジメントし、「偶然をチャンス」として活用する理論である。【ジルP49】
3.×:「変幻自在なキャリア(protean career)」を提唱したのは、ホールである。【渡辺先生P169】
4.×:「ILP(Integrative Life Planning:統合的人生設計)」を提唱したのは、ハンセンである。【渡辺先生P203】
問5.キャリアに関する理論
正答:3
1.×:これは、アメリカのブルースティンの社会正義論の内容である。【木村先生⑤記載なし、⑥P99】
2.×:関心、統制、好奇心に自信を加えた四次元から構成される。【渡辺先生P97】
3.○:キャリア構築理論の3つの主要概念として適切である。【渡辺先生P90】
4.×:これはコクランのキャリアカウンセリングにおけるナラティブ・アプローチの具体的な技法である。
・職業カードソート:カードを分類するなどの作業を通じてキャリアの意味やテーマを探る
・ライフ・ライン:縦軸に+一、横軸に年齢の用紙にこれまでの人生の浮き沈みを線で描く
・ライフ・チャプター:自分の人生を自伝のように捉えて、章に分けてタイトルをつける
【木村先生⑤記載なし、⑥P80】
問6.キャリアに関する理論
正答:1
1.○:才能と能力については「何が得意か」、動機と欲求については「何をやりたいのか」、意味と価値については「何をやっている自分が充実しているのか」の問いが有効であるとしている。【渡辺先生P164】
2.×:これはキャリア・アンカーの内容である。キャリア・アンカーが明確になったら、仕事とマッチングするか否かを決定するために、職務・役割分析と職務・役割プランニングを行う。これをキャリア・サバイバルという。【渡辺先生P163】
3.×:シャインはキャリアを「外的キャリア」と「内的キャリア」の2つの軸から捉えており、外的キャリアは職業や地位や資格など客観的なもの、内的キャリアは人がキャリアにおいて主観的に遭遇し、経験する段階と課題である。【渡辺先生P157】
4.×:カウンセラーがキャリア・アンカーを用いる際の注意点には次の2点がある。
・同一の職業においても、人それぞれでどこに価値をおくかは様々であるため、アンカーと職業を一対一で結びつけない。
・アンカーは実際の職務経験により展開していくものであるため、アンカーを予測しようとしない。
そのため、職務経験のない学生にテストなどを用いて予測することは適切ではない。【渡辺先生P162】
問7.キャリアに関する理論
正答:3
1.○:スーパーの発達的アプローチに関する14の命題の一つである。【渡辺先生P52】
2.○:スーパーの発達的アプローチに関する14の命題の一つである。【渡辺先生P52】
3.×:職業に対する好みやコンピテンシー、生活や仕事をする状況は、時間や経験とともに変化し、それゆえ自己概念も変化していく。【渡辺先生P52】
4.○:スーパーの発達的アプローチに関する14の命題の一つである。【渡辺先生P53】
問8.カウンセリングに関する理論
正答:3
1.○:日本では近年、アドラー心理学と呼ばれるが、アドラー本人は自らの理論を個人心理学と呼んでいる。【ジルP105】
2.○:人は劣等感を感じ、より優れた自分になるために努力するが、それは敵対や敗北を前提とするような「優越への努力」ではなく、共同体を成長させたい、誰かの役に立ちたいという、「完全への努力」を重視する。この共同体感覚を持って劣等感を乗り越えようとすることが、アドラー心理学の特徴である。【ジルP105】
3.×:勇気づけることの目的はクライエントが自分の人生の課題を解決すべく行動するようになることであって、相手の気分をよくすることではない。【ジルP106】
4.○:これを課題の分離という。
共同体感覚では、他者の承認を絶対的基準とするものではなく、むしろ、自分の人生を自分らしく生きるためには、他者からの評価を気にしない、つまり「嫌われる勇気」を持つ必要がある。その上で共同体に貢献し、自らの人生の満足につながるとしている。【ジルP107】
問9.カウンセリングに関する理論
正答:4
1.○:國分康孝が提唱したコーヒーカップ・モデルのプロセスとして適切である。【木村先生⑤P283、⑥P374】
2.○:アイビーのマイクロカウンセリングの技法(マイクロ技法の階層表)は、この4つに大別できる。【木村先生⑤P276、⑥P371】
3.○:ヘルピング技法の段階として適切である。【木村先生⑤P279、⑥P373】
ヘルピング技法:事前段階(かかわり技法)→第1段階(応答技法)→第2段階(意識化技法)→第3段階(手ほどき技法)→援助過程の繰り返し
覚え方:カカオ 煎て(いて) 栗(くり)
4.×:これは、木村先生の著書にある、「キャリア形成の流れとキャリアコンサルティング」のプロセスである。【木村先生⑤P216、⑥P367】
システマティック・アプローチは、要約すれば次のようなプロセスをとるのが普通である。
①カウンセリングの開始、②問題把握、③目標設定、④方策の実行、⑤結果の評価、⑥カウンセリングとケースの終了【木村先生⑤P285、⑥P378】
問10.カウンセリングに関する理論
正答:4
1.×:平木典子はアサーションをはじめ、日本におけるカウンセリング研究の第一人者だが、「夜と霧」は実存療法で知られるフランクルが、ユダヤ人として体験した悲惨な戦争体験から著述したものである。
2.×:パールズといえば、ゲシュタルト療法、エンプティチェアやルビンの壺が有名である。
また、交流分析といえばバーン。エゴグラムはバーンの弟子であるデュセイが開発した。
3.×:日本の精神療法である吉本伊信の内観療法は、身の回りの人に「してもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたこと」を自らに問いかけ(身調べ)、自己観察と内省を行う。
絶対臥辱期は、森田正馬(まさたけ)が創始した森田療法の治療の初期段階において、始終、横になったまま過ごし、心と体を休める時期のことをいう。
4.○:エリスは論理療法、イラショナル・ビリーフ(非論理的な信念)やABC(DE)理論を押さえておく。