スーパーのライフステージについて述べよ。

 これまでのスーパーの論述での出題は4回(27回以降)。問われた内容は下記になります。

28回 スーパーの自己概念についてその形勢と職業選択に与える影響について
34回 スーパーのライフステージについて
38回 スーパーのライフ・キャリア・レインボーについて説明せよ
44回 スーパーのライフステージについて(成長期~解放期)

スーパーのライフステージについて述べよ。(過44回、34回)

シナリオ

 ライフステージ
段階 段階名 年代 内容
第1期 成長 0-15歳 身体的成長、自己概念の形成
第2期 探索 16-25歳 様々な仕事や必要要件を知る、仕事に就く
第3期 確立 26-45歳 特定の職業分野に根を下ろす
第4期 維持 46-65歳 職業的地位の維持と新スキルの習得、退職準備
第5期 下降 66-?歳 解放期ともいう。余暇や家族、新しいライフスタイル
新しいライフ・ステージモデル

・成長期、探索期の後に確立期を少し経て、しばらくまた探索期に戻って新たな職業選択を行い、その職業で維持期に達しないことが普通になるかもしれない

・これらの5段階のライフステージをマキシサイクルと呼ぶ。

・それぞれのステージにおいて成長期から下降期のミニサイクルがある。

 

答案の案

 スーパーの理論においては、キャリアには2つの基準があり、ひとつはキャリアの「長さ」であり、もうひとつは「」です。前者を「ライフステージ(キャリアの段階)」といい、後者を「ライフロール(キャリアの役割)」と呼んでいます。

ライフステージには、5段階があります。第一期の成長期は0歳~15歳で、身体的成長自己概念の形成が中心となり、興味や能力の探究が始まります。

つづいて第二期の探索期は16歳~25歳で、さまざまな仕事の分野やその必要要件を知ります。徐々に特定の仕事に特化していき、そのための訓練を受け、その仕事に就きます。

第三期の確立期は26歳~45歳で、ある特定職業分野にしっかりと根を下ろします。その職業分野に貢献し、生産的に活躍し、より責任ある地位を求めます。

第四期の維持期は46歳~65歳で、現在の職業的地位を維持し、若い世代に負けないよう新しいスキルを身につけます。この時期の終わりに、退職に向けての計画を立てます。

第五期の下降期は解放期とも呼ばれます。66歳からです。スローダウンし、少しずつ有給の雇用から遠ざかります。より余暇家族、地域活動とつながりのある新しいライフスタイルを始めます。

 なお、最初に理論を発表した1950年代~1960年代とは大きく時代が変わってきており、スーパーが言うところの「終身キャリア」は現実的ではなくなってきました。そこでスーパーは、「成長期、探索期の後に確立期を少し経て、しばらくしてまた探索期に戻って新たな職業選択を行い、その職業で維持期に達しないことが普通になるかもしれない」と新しいライフステージ・モデルを認めています。(673文字)