キャリアコンサルタント(学科)教材ガイド

従来までのCDA資格認定試験は、細かな項目の正誤や長文記述の問題が出題されるとはいえ、養成講座のテキストをくまなく学習し、対応する問題集を繰り返し解いておけば、十分対応が可能であり、他の参考書は基本的に不要でした。

しかし、2016年度から開始された国家資格「キャリアコンサルタント試験(学科試験)」では、養成講座テキストだけでは心もとないというのが率直な感想です。

試験後のアンケートによると、養成講座のテキスト+楽習ノートを中心とした学習で合格された方もいらっしゃいますが、本試験で初めて見る用語にヒヤヒヤ、ドキドキされたことと思います。

確かに実際の出題内容を検証すると、養成講座のテキスト等には出ていない参考文献や資料からの出題も少なからずあり、それらを予め読んでいなくても解ける問題もあれば、文献の語句そのままに出題されることもあり、事前に一読しておけばスムーズに解けるものもありました。そのため、私が内容を確認した参考書籍や問題集について、その特徴と活用法などをお伝えします。

まずは第2回学科試験の出典を検証してみると、以下のような結果になりました。併せて、参考書籍を紹介します。

キャリアコンサルタント試験の問題の出典【第2回学科試験より】

出典の種類 選択肢数 割合
日本マンパワー養成講座テキスト(2016年4月刊行) 59 29.5%
キャリアコンサルティング理論と実際4訂版(木村周著) 34 17.0%
キャリアカウンセリング(宮城まり子著) 6 3.0%
新版キャリアの心理学(渡辺三枝子著) 3 1.5%
キャリアコンサルタント倫理綱領 4 2.0%
調査・報告書・官公庁WEBサイト等 44 22.0%
判明した選択肢合計(200肢中) 150 75.0%

養成講座テキストの次に出題が多いのは、木村周先生の「キャリアコンサルティング理論と実際4訂版」。2級キャリア・コンサルティング技能士試験においても、出題の多い定番の参考書で、国家試験のバイブルと言って良いでしょう。

また、能力開発基本調査や、職業能力評価基準、キャリア教育など、官公庁発信の情報からの出題も目立ちました。

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版(木村周著)

【参考書】内容は幅広く、テキストに該当する位置づけ。本書からの出題も広範に及んでいます。ただ、一度で理解するのは難しく、まず、ざっと一読して全体像を掴み、二読めに精読し、養成講座テキストに記述の無い内容や、過去問に出題された箇所を確認すると良いでしょう。

おすすめ指数は、

どれか1冊といえばこちら。無視することができない必携の一冊。

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キャリアカウンセリング(宮城まり子著)

【参考書】本書は、試験に出るというよりは、キャリアカウンセリングの理論と技法の入門書という位置づけでおすすめです。養成講座のテキストでは分冊ごとに話題が飛んでしまうため、体系的な理解がややしづらいのですが、本書は比較的コンパクトに理論と実践がまとめられています。全般的に読みやすい一冊です。

おすすめ指数は、

一読してみると養成講座テキストの理解が深まります。

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新版キャリアの心理学(渡辺三枝子著)

【参考書】キャリアカウンセリングの基礎理論の参考書としての位置づけ。理論家の背景から、基礎理論の詳しい解説があり、カウンセリング諸理論の理解が深まります。覚えるというよりは、読み物として読んでおくと、知識の裏付けになるでしょう。

おすすめ指数は、

必携とまでは言えませんが、基礎理論を立体的に、重層的に理解していることは無駄にはなりません。

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キャリアの青本Ⅱ(1級キャリアコンサルティング技能士の会著)

【参考書・資料集】A4判で2分冊(セット)。出題範囲を最も広く網羅しており、出題カバー率はナンバーワン。官公庁等の資料も掲載され、その情報量は秀逸ですが、テキストというより「出典のまとめと資料集」。索引が無く、目次も大雑把で検索性が低いのが残念です。

おすすめ指数は、

網羅性やまとめの精度(的中具合)を評価していますが、万全を期したい人向けで、価格も高く、惜しい一冊です。

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キャリアコンサルティング技能検定~学科試験科目及び範囲別 精選問題解説

【問題集】協議会発行の2級技能士の過去問題集(四肢択一)。問題の直後に解答解説があるため、学習しやすく、出典情報もページ数まで表示されているので、知識の穴を埋めていく学習に最適です。

おすすめ指数は

レイアウトは見やすいとは言えないものの、解説も詳しく参考書代わりになります。

キャリア・コンサルティング協議会から購入できます。

別冊キャリアの赤本(1級キャリアコンサルティング技能士の会著)

【問題集】「青本」の姉妹書で、問題の形式は一問一答形式。本試験は四肢択一形式のため、本試験とは異なりますが、細切れ時間で問題を解き知識を確認、弱点を補強することができます。個人的に好きな問題集です。

おすすめ指数は、

参考文献がまとめて表記されるのが難点ですが、レイアウトは見やすく、解説も詳しめで、参考書代わりになります。

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2級キャリアコンサルティング技能検定学科問題集【第3版】(LEC著)

【問題集】2016年9月に第3版がリリースされた問題集。問題の形式は四肢択一形式で、出題内容もバランスが取れています

おすすめ指数は、

内容は良いのですが、解答解説が離れたページにあり使い勝手は良くないです。解説も詳しいため、残念。解説をコピーしたり、物理的に解説部分を分離するなどの工夫が必要であり、Kindle版はおすすめしません。

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キャリアコンサルタント学科試験予想問題集(LEC著)

【問題集】予想問題集。全100問(400選択肢)。問題の形式は四肢択一形式で良いですが、過去の出題を研究しているというより、今後の新出題をまさに「予想」している感があります。また、資料系の問題が少ないような気がします。

オススメ度は、

解説部分は後半ではなく、めくった次ページに記載されています。どうせなら見開きの左ページに問題、右ページに解答解説の方が良かったです。

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参考書・問題集は厳選しましょう!

キャリアコンサルタント試験は、まだ出題傾向が定まっているとは言えません。そのため、いずれの参考書や問題集も、「帯に短し、襷に長し」感があります。また、教材の好みは、人それぞれですから、上記ガイドはあくまで個人的な感想です。

そのため、あくまで参考としてですが、個人的には養成講座テキストと並行して、「キャリアコンサルティング理論と実際4訂版」を読み込み、「別冊キャリアの赤本」で知識を補強し、試験前に協議会またはLECの四肢択一型問題集などで万全を期したいところですが、個人的には「別冊キャリアの赤本」が知識の確認には適していて好きです。

ただ、皆様の時間は有限です。

あれもこれもと中途半端にやるよりも、これらの副読本から厳選した教材を徹底的にやりこむことが大切です。

参考になりましたら幸いです。

応援しています、共に頑張っていきましょう。

(平成28年12月作成、平成29年5月に改訂)