過去問の解き方、私の場合(タテヨコくんのススメ)

私は自らの受験経験も併せると資格試験の世界に20数年います。普段は企業研修や職業訓練の講師などもしていますが、いつも仕事の姿勢の根本にあるのは、どのようにしたら効率よく学び(できるだけ楽しく)、知識を身につけることができるのか?資格試験に合格できるのか?にあります。

前職では資格試験対策の書籍や講座を提供する会社におり、業務にプラスになるようにと、社会人になってからも様々な資格を取得してきました。

ただし、その業務は繁忙で、学習は通勤時間及び休日が中心でした。

そんな状況の方は、キャリアコンサルタント試験の受験生にはきっと多いでしょう。私が知り合う受験生や合格済みのホルダーの方々は、仕事、家事、育児、看護や介護、地域や趣味のコミュニティなど、様々な複数の役割を果たし、重い責任を担った方が多い、そんな印象を持っています。

ですから、ご多忙な皆様がスムーズに合格できる、試験対策における過去問活用の一例を紹介いたします。

既にご自身の過去問学習スタイルが出来ている方は、あくまでご参考まで。

その方法はいいね、と思うことがありましたら、美味しいところ取りをしちゃってください。

STEP0.細切れに問題を解く。

過去問1回分50問を通しで全問解くのは時間がかかり、まとまった時間が必要です。

また、解いた後は疲れて解説を読む気力がなくなってしまうかもしれません…。

過去問題は、マルかバツかの正誤判定よりもむしろ、解説や出典の確認が大切なのに、それではもったいないです。

ですから、私は小刻みに「1問や3問や5問ごと」くらいで、小刻みに解答や解説を確認する方法をおすすめしています。一度に何問ずつ解くかは、それぞれ好みもあると思いますが、これならば、ご多忙な時にもできるのではないでしょうか。

今日は時間的にも気持ち的にもまだまだいけるぞ、というときは、もちろんたくさん解きましょう。それが、貯金になり、試験までの期間を計画的に、リズミカルに進めることができるでしょう。また、好きな(得意な)内容、嫌いな(苦手な)内容は、誰しもあるでしょう。

なるべく心地よい学びのリズム、ペースを作っていきましょう。

「解く⇔確認する」には、リズム感があった方が学習効率が高まります。また、解いた直後の方が、解説、出典の内容の吸収力も高いでしょう。なるべく楽しみながら知識を身につける、楽習(がくしゅう)にはリズム感が大切です。

また、過去問演習は本来、アウトプットな作業ではあるものの、解いたあとは、解説や出典で知識をインプットしましょう。

アウトプットとインプット、行ったり来たりの反復楽習をしていきましょう。

STEP1.冒頭の問題文をよく読む。

資料名、法律名、人名などのタイトルはもちろんのこと、問題文で提示されている回答すべきことが「適切なもの」なのか「不適切なものなのか」は必ずチェックしましょう。「適切なものはいくつあるか」といった変化球もあります。

脳裏に焼き付けるため、アンダーラインなどでチェックするのも良いでしょう。

そして、解くにあたっては落ち着いて、心を整えましょう。これは本試験でも大切なことです。

STEP2.選択肢の文章のココに気をつける。

文章をよく読むことはもちろんのこと、選択肢のキーワードにはアンダーラインや囲みの印をつけます。

また、用語もさることながら、下記の表現に気を付けてください。

・「のみ」、「だけ」といったONLY表現。

・「すべて」、「いずれも」、「必ず」、「いかなる場合も」、「一切の」というALL表現。

・「しなければならない」というMUST表現。

・「することができる」というCAN表現

・「最も~」というBEST表現

また、最近の試験では、「とにかく」や「〜さえすれば」という表現にも注意しましょう。

これらは受験生の天敵、ひっかけの要素を含んでいることがあります。また、試験委員からすると作問しやすい、とも言えます。もちろん、これらがすべて怪しいというわけではありませんが、慎重に確認しましょう。

STEP3.選択肢ごとに、正誤判断(○、×)をメモしておく。

選択肢ごとに正誤判断の○、×をメモしておくことは、マークシート記入の際のミス防止と見直し時の検証、試験後の自己採点をするために役立ちます。

本試験においては、一旦保留にして最後まで解き、もう一度戻って検討することもアリですが、その際にも空欄にはせず、一旦、正誤判断をしておき、回答候補をマークシートへ記入しておくことをおすすめしています。

それはマーク記入漏れを防ぐとともに、マーク式試験で最も恐ろしい、マーク記入のズレを防ぐためです。

STEP4.解答確認と解説・出典の確認をする。

1問~5問程度での小刻みな問題解きが終わりましたら、解答確認と解説・出典の確認を行います。

出来たか、出来ないかは、過去問演習においては、あまり大きな問題ではありませんが、間違えてしまった問題は特にメモをしておき、少し時間を空けて再度トライしましょう。

・常識的に解けた、もしくはご自身の知識で正確に正解できた選択肢には○印。
・何となく出来た、知識が曖昧だけど正解できた選択肢には△印。
・もうお手上げ、そんなの知らないぞ、という選択肢には×印。

問題番号の位置あたりに記入しておきます。これは復習する際の目印にもなります。

そして、○印の問題の解説や出典の確認はさらりとで結構です。出典の書籍にマーキングをしておきましょう。そして、△と×の問題の確認に時間を割きましょう。

△と×の問題は、解説をよく読み、出典を確認してください。出典の書籍や資料等の該当箇所を確認し、参考書籍(特に木村先生、渡辺先生など)についてはマーキングをします。回数を重ねていくと、マーキング済の箇所を再び目にすることがあるでしょう。

それも過去問学習の醍醐味、試験の出題傾向の把握そのものです。

試験委員が、この試験で問いたいことの表れと言えるでしょう。それは再出題の可能性も意味していますから、マーキングの箇所の前後はできれば読んでおきましょう。

未見の資料はリーフレット程度の軽めの分量ならば一読してしまうのが良いですが、ボリュームのあるものは該当箇所だけで良いです。

全てを通読する必要は必ずしもありません。

それよりも、早めに一通りの過去問学習を終えることが先決です。気になる資料などは、試験直前にダメ押しのつもりで通読、精読をしましょう。

STEP5.そして、回す!

一度やっただけでは、人はどうしても忘れてしまいます。本試験にて、「あ、似た問題をやったけど、なんだっけ?」が一番もったいないです。

問題に繰り返しトライすることを「回転させる」とか、「回す」、と受験業界では言いますが、1回解いたものは是非、もう一度、確認しましょう。

どの資格試験でも同じことが言えますが、それは知識の定着に役立ちます。

なお、回転させるのは、移動時間やスキマ時間で大丈夫です。一回目よりも二回目はより速く解けるでしょう。

学科試験の難易度は試験回によってばらつきがあるのですが、皆様が受験する回が難しい回になったとしても、35問を確保するためには、やはり過去問学習がカギになります。まず、過去問をなるべく多くやりましょう。

みん合☆では、ヨコ解きを特にオススメしています

なお、過去問を回す際には、回数ごとに解くタテ解きと、出題範囲を横断的に解くヨコ解きがあります。

まず、タテ解きは、例えば、今日もしくは今週は第○回試験を解くぞと決め、第○回の問題を問1~問50までを解くことを意味しています。

タテ解きは、全体のボリューム感や出題範囲ごとの出題問題数の感覚を掴んだり、35問を獲得することの実感を得るのに適しています。

そして、ヨコ解きは同じ出題範囲の問題を、回数横断的に解くことを意味しています。例えば、今週は出題範囲の「メンタルヘルスの知識」を解きまくろう、と決めたら、各回の「メンタルヘルスの知識」を回数横断的に解いていきます。

ヨコ解きのメリット

「メンタルヘルスの知識」は、毎回2問(2級技能検定では3問の場合もある)出題されており、その出題内容もある程度パターン化されています。

その出題範囲の内容を比較的短時間のうちに網羅してしまいましょう。全体像を掴むとともに稀にしか出題されていない内容も把握することができます。

過去問と同じような内容が本試験で出題されれば対応して得点することができます。また、これまでに出題の無い内容の場合には、これまでに出題されていないことを前提に、落ち着いて選択肢の検討に取り組むことができるでしょう。

(もしかすると、この問題は過去問に出ていたのかもしれない、という不安に襲われるのが試験当日は最も避けたい心理状態です。)

ヨコ解きは、関連する知識を短期間に整理、習得できる方法と位置付けており。忙しい方にこそ、おすすめしている方法です。

なお、各問題の出題範囲(名)は過去問解説にも記載していますが、それらを一覧表にしたものが、「出題範囲マトリックス・タテヨコくん)」です。

出題範囲マトリックス・タテヨコくん

例えば3回分程度の回数分をタテ解きした後は、ヨコ解きでどんどん知識を固めていくことをおすすめしていますが、時間があまりない方は、すぐにヨコ解きが良いでしょう。時短学習に役立ちます。

登録試験機関での掲載が終了した過去の過去問題の解説につきましては、みん合☆プラス会員になるとご覧になることができます。

試験回も10数回を数えるようになり、出題サイクルを感じさせる、いわゆる、ご先祖返りな問題も多くなってきましたので、是非、過去の過去問にも是非トライしてみましょう。合格がグーッと近くなることは間違いありません。

また、2020年度からは2級技能検定と、国家試験の出題範囲が同一のものとなり、出題内容や出題順序が非常に似たものになっています。2級は25回から、国家試験は第15回からが新しい出題範囲による出題となります。

2級技能検定の新しい問題を解いておくことも、国家試験対策に有効ですし、それは2級の試験対策のおいても相互に言えることでしょう。

この新しい出題範囲、同一の出題範囲となった両試験を横断的にヨコ解きができる、出題範囲マトリックスも公開していますので、是非ご活用ください。

出題範囲マトリックス・タテヨコくん

学習方法などでご不明な点やご相談がありましたら、お気軽にお問合せください。

みんなで合格を目指して、一緒に頑張っていきましょう。

(最終更新:2021年8月)

             

6件のコメント

  • かわちゃん

    適切or不適切やmust表現など他の国試問題にも共通する事項だと思います。細切れで集中して解答出来る様にラストスパートですね。有難うございました

    • cocostudy

      かわちゃんさん
      コメントをありがとうございます。
      そうですね。正誤が問われる、他の国家試験、検定試験でも言えることです。
      指示をしっかり守ること、問題文をよく読み、正誤の判定を慎重に行うことが大切です。
      試験までの日々は、出来るだけその正誤の根拠の確認を丁寧に行いましょう。理解、知識が固まります。
      応援していますので、頑張ってください。

  • ヤス

    いつもありがとうございます。みんごーとても助けられてます。10回で2問足らずで不合格。リベンジですが復習にとられすぎたかもです。過去問縦解きがまだ1回分です。縦解きも定着にじっくりかけすぎたかな。もう横解きラストスパートかけます!!

    • cocostudy

      ヤスさん
      コメントをありがとうございます。
      まだ時間はありますので、寸暇を惜しんでヨコへヨコへと解いていきましょう。
      応援しています!

  • トモ

    第13回の結果待ちですが自己採点で合格ラインはクリアできました。
    私は耳から覚えるタイプなので重要ポイントをICレコーダーに録音して会社の行き帰り時に聴きながら頭に叩き込みました。試験の時に効果がありました。

  • cocostudy

    トモさん
    合格ライン確保、おめでとうございます。
    コツコツと日々のご努力が報われましたね。音声学習もとても良いと思います。録音する際に勉強になって、さらに聴くたびに勉強になりますね。
    参考になる方もたくさんいらっしゃるはずです。良いアイデアを共有いただき、ありがとうございました!

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