第15回問26~問30の解き方
第15回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!
目次
問26.学校教育制度及びキャリア教育の知識
「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方(文部科学省)」からの出題は、第9回、第10回でも出題されています。資料を一読し、あわせて解いておきましょう。[第9回問37、第10回問37]
1.○:インターンシップの持つ、キャリア教育・専門教育としての意義として適切である。【P1】
2.×:インターンシップの形態には、大学等における正規の教育課程として位置付けて現場実習などの授業科目とする場合、学校行事や課外活動等大学等における活動の一環として位置付ける場合、大学等と無関係に企業等が実施するインターンシップのプログラムに学生が個人的に参加する場合の三つの形態がある。【P2】
3.○:インターンシップの持つ、高い職業意識の育成としての意義がある。【P1】
4.○:インターンシップの持つ、教育内容・方法の改善・充実としての意義がある。【P1】
問27.学校教育制度及びキャリア教育の知識
正解選択肢については、教育関係者を除いては即答がしづらいでしょう。消去法でアプローチしましょう。
1.×:教育基本法は、2006年(平成18年)に改正されている。 【文部科学省】
2.○:教育基本法は、学校教育法の定める学校制度を念頭において規定している。【文部科学省】
3.○:専門職大学・専門職短期大学は、2017年の学校教育法の改正によって設けられた日本の職業大学である。【Wikipedia】
4.○:小中高等学校すべての総則に「特別活動を要としつつ各教科の特質に応じて、キャリア教育の充実を図ること」が記されている。【新たな学習指導要領におけるキャリア教育:PDF】
問28.メンタルヘルスの知識
これまでのキャリアコンサルタント試験では、メンタルヘルスの知識は49、50問という出題順序でしたが、今回は出題範囲表の順序通りでの出題となりました。支援の基本姿勢に照らし、不適切なものをピックアップしましょう。
1.○:うつ病が疑われる患者に対して、早い時期に心理的休息をとることを告げるのは適切である。
2.○:自殺企図などをしないことを約束してもらうことは適切である。【自殺に傾いた人を支えるために -相談担当者のための指針P5:PDF】
3.×:うつ病が疑われる者に対して、人生に関わる決断を早期にするようにアドバイスすることは不適切である。
4.○:うつ病からの回復には、気候変化を表す「三寒四温」に例えられるパターンがある。【秋田県立リハビリーテーション・精神医療センター】
問29.メンタルヘルスの知識
久しぶりの出題でしたが、これまでにもよく出題されている、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」からの出題です。職場復帰の5つのステップをよく確認しましょう。[第3回問50、第5回問50、第6回問50]
1.×:職場復帰後のフォローアップについて、勤務状況及び業務遂行能力の評価においては、労働者の意見だけでなく、管理監督者からの意見も合わせて客観的な評価を行う。【P4】
2.×:さまざまな視点から評価を行い、問題が生じている場合は、関係者間で連携しながら、職場復帰支援プランの内容の変更を検討する。【P4】
3.×:困りごとや生活リズムの状況については、本人に直接確認すべきである。
4.○:職場復帰する労働者がよりストレスを感じることの少ない職場づくりをめざして、作業環境・方法や、労働時間・人事労務管理など、職場環境等の評価と改善を検討する。【P4】
問30.中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
中年の危機(ミッドライフ・クライシス)に関する出題。これまではエリクソンやレビンソン、シャインなど、キャリアに関する理論の出題範囲からの出題が多かったのですが、独立した出題範囲からの出題となりました。出典は明らかではないものの、中年の危機に照らして仲間外れを探しましょう。
1.○:青年期に達した子供に対する中年期の親の心理社会的課題として適切である。
2.○:配偶者が自分とは異なる存在であることの自覚が無くなると、配偶者のなかで生じている内在的側面の変化に鈍感になる。適切である。
3.×:これまで確立してきた価値観や生き方をより強固に貫こうとすると、生きづらくなるだろう。限界を知り、受け入れることも大切である。
4.○:中年期においては、「もう若くない」との意識が生じるとともに、自己の限界を知ることになる。
参考文献・資料
文部科学省
新たな学習指導要領におけるキャリア教育(PDF)