第32回問11~問15の解き方

第32回キャリアコンサルタント試験学科試験を徹底解説!

問11.カウンセリングに関する理論

【C】これまでの家族療法の出題内容は、特定の一人を問題の原因とするのではなく、家族システム全体の関係性に注目する「システムズアプローチ」に関連する内容が多かったですが、より一段、関連する用語の理解が求められる問題でした。

正答:3

1.○:「円環的因果律」とは、ある出来事を一方向の原因と結果として捉えるのではなく、家族成員の行動が互いに影響し合い、循環していると捉える考え方である。

たとえば、「親が叱るから子どもが反抗する」と一方向に考えるのではなく、「親が叱る→子どもが反抗する→親がさらに強く叱る」という相互作用の循環として理解する。

なお、円環的因果律については、第23回問9以来の2回目の出題です。

2.○:「ダブルバインド(二重拘束)」とは、互いに矛盾するメッセージを同時に受け取り、どちらに従っても否定されるような状況に置かれることである。

たとえば、言葉では「自由にしていい」と伝えながら、表情や態度ではそれを非難している場合など、言語的メッセージと非言語的メッセージが矛盾する状況が該当する。受け手は、どちらのメッセージに応じればよいか分からず、混乱しやすくなる。

なお、ダブルバインド(二重拘束)は、第23回問9以来の2回目の出題です。

3.×:「リフレーミング(Reframing)」とは、ある出来事や行動について、それまでとは異なる枠組みから捉え直し、新たな意味を与える技法である。

たとえば、「頑固である」を「自分の考えをしっかり持っている」と捉え直すことで、問題とされていた行動の意味や評価を変化させる。

クライエントを褒めたり、ねぎらったりして、その強みや努力を承認し、エンパワーする技法は、主に「コンプリメント」である。

4.○:ジェノグラムとは、家族関係を複数世代にわたって図式化した家族樹形図である。【参考サイト:マイナビ看護師

なお、ジェノグラムは初めての出題です。

問12.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【A】ジョブ・カードの職務経歴シートの対象者、作成目的、活用方法を問う問題です。職務経歴シートは求職者だけのものではなく、在職者も含めて職業経験を棚卸しするために活用できます。

正答:2

1.×:職務経歴シートをはじめとするジョブ・カードは、求職活動だけでなく、在職中のキャリア形成、職業能力開発、教育訓練、企業における人材育成などにも活用される。したがって、在職者もこれまでの職務経歴を整理するために作成できる。

2.○:職務経歴シートでは、これまで所属した企業・組織、職務の内容、職務を通じて得た知識・技能、成果などを整理する。

また、キャリア・プランシートを作成する前に、職務経歴シート等を作成しておくとスムーズであるとしている。【マイジョブ・カード

3.×:職務経歴シートは、求職活動の応募書類の作成にも活用できる。

マイジョブ・カードでは、作成したジョブ・カードの情報を履歴書や職務経歴書に転記して、応募書類を作成する機能が提供されている。したがって、「応募書類としては活用できない」は誤りである。

4.×:職務経歴シートに整理する職務経歴は、正社員としての経験に限られない。

契約社員、派遣社員、パート・アルバイト、自営業、その他の活動なども含め、本人の職業能力や経験の形成につながった経歴を整理する。雇用形態で一律に除外するのではなく、どのような仕事を経験し、何を身につけたかを棚卸しすることが重要である。

問13.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】選択肢1と2は認定する大臣の違い、選択肢3はマナパスで紹介される講座の範囲を狭くしています。

正答:4

1.×:職業実践力育成プログラムは、厚生労働大臣ではなく、文部科学大臣が認定する制度である。【文部科学省

2.×:第四次産業革命スキル習得講座認定制度は、厚生労働大臣ではなく、経済産業大臣が認定する制度である。【経済産業省

3.×:マナパスは、文部科学省が設けた社会人の学びを応援するポータルサイトであり、公開講座や科目等履修生のプログラムだけでなく、大学等の正規課程を含む幅広い学び直し講座を紹介している。リンク先から「正規課程」も検索できます。【マナパス

4.○:マナビDXは、デジタルに関する知識・スキルを身につけるための講座を検索できるポータルサイトである。【マナビDX

問14.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【A】教育訓練給付制度の支給対象者と、追加給付・給付率引上げの仕組みを問う問題です。教育訓練給付は事業主への助成ではなく、一定の要件を満たす労働者や離職者本人への雇用保険給付です。

正答:4

1.×:教育訓練給付は、訓練を実施した事業主に支給する制度ではなく、労働者や離職者が、自ら費用を負担して厚生労働大臣指定の教育訓練を受講・修了した場合に、本人が支払った教育訓練経費の一部を支給する雇用保険の制度である。【ハローワークインターネットサービス

2.×:教育訓練給付制度は、在職者だけでなく、一定の要件を満たす離職者も対象となる。離職者の場合は、受講開始日時点で被保険者資格を喪失してから一定期間内であることなどが要件となる。【厚生労働省:PDF

3.×:教育訓練の種類や初回受給かどうかに応じ、一定期間以上の支給要件期間が必要である。一般教育訓練給付金では、原則3年以上、初めて受給する場合は1年以上の支給要件期間が必要となる。【ハローワークインターネットサービス

4.○:専門実践教育訓練や特定一般教育訓練では、受講・修了しただけでなく、資格取得や就職、賃金上昇などの要件を満たすことにより追加給付が行われ、給付率が引き上げられる場合がある。

専門実践教育訓練は最大で受講費用の80%、特定一般教育訓練は最大で受講費用の50%、一般教育訓練は受講費用の20%が給付される。【厚生労働省:PDF

問15.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【A】ガイドラインの対象、基本的な考え方、管理職やキャリアコンサルタントの役割、公的支援策の掲載について問う問題です。ガイドラインは、特定の雇用形態に限定せず、労使の協働による学び・学び直しを重視しています。

 職場における学び・学び直し促進ガイドライン

正答:2

1.×:ガイドラインは、長期雇用を前提とする正社員だけを対象としているのではなく、雇用形態等にかかわらず、労働者が自律的・主体的かつ継続的に学び・学び直しに取り組めるよう、企業と労働者が協働することを基本としている。【P5】

2.○:ガイドラインでは、学び・学び直しを効果的に進め、企業と労働者の双方が持続的に成長するためには、労使が共通認識に立って、一体となって取り組む「協働」が重要であるとしている。【P2】

3.×:ガイドラインでは、管理職等の現場のリーダーの役割について明確に言及しており、管理職等は、企業の経営戦略や人材開発方針と、個々の労働者の学びの方向性・目標を擦り合わせ、伴走的に支援する重要な役割を担うとしている。【P6】

4.×:ガイドラインは企業内の取組だけを示したものではなく、公的支援策についても掲載している。【P21】

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