メンタルヘルスの知識Part2【一問一答】

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毎回49、50問で出題される、メンタルヘルスの知識。Part2では、精神的疾病の特徴と、職場復帰支援の手引きからの出題内容を確認します。いずれも過去の出題が複数あります。

(全15問)

精神的疾病は対策が難しいトピックですが、参考サイトとして、厚生労働省のサイト「みんなのメンタルヘルス」の「病名から知るこころの病気」がよくまとまっており、過去問の出典にもなっています。一気に読むのは大変ですので、移動中などに少しづつ目を通しておきましょう。

Q1.アルコール依存症は、「否認の病」ともいわれ、本人は病気を認めたがらない傾向がある。

A1.○:そのため、本人が強い意志を持って断酒し、治療に対して積極的に取り組むこと、家族をはじめ周囲の人のサポートが大切である。【みんなのメンタルヘルス:アルコール依存症

Q2.適応障害は、ICD-10(世界保健機構の診断ガイドライン)によると、「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されている。

A2.○:症状には抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの情緒面の症状があり、行動面では、行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることがある。【みんなのメンタルヘルス:適応障害

Q3.解離性障害は、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態をくりかえす病気である。

A3.×:躁状態とうつ状態をくりかえすのは、解離性障害ではなく、双極性障害であり、躁うつ病ともいわれる。解離性障害は、自分が自分であるという感覚が失われている状態のことであり、離人症や多重人格障害などがある。【みんなのメンタルヘルス:双極性障害

Q4.PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状があるが、これらの症状はストレスとなる出来事を経験してすぐに発症する。

A4.×:ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもある。【みんなのメンタルヘルス:PTSD

Q5.発達障害は、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害といったタイプに分類される。

A5.○:生まれつき脳の一部の機能に障害がある点が共通しているが、同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、個人差が大きいのが発達障害の特徴である。【みんなのメンタルヘルス:発達障害

Q6.強迫性障害は、突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をいう。

A6.×:説明はパニック障害の内容。強迫性障害は、たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないなどの、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことである。【みんなのメンタルヘルス:強迫性障害】

Q7.うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態であり、薬による治療は適切ではない。

A7.×:うつ状態をおこす原因がはっきりしているときは、その原因を取り除くことが検討されるが、うつ病と判断された場合には一般に抗うつ薬による治療が行なわれる。【みんなのメンタルヘルス:うつ病

Q8.うつ病には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があり、陽性症状は幻覚と妄想、陰性症状は意欲の低下、感情表現が少なくなるなどがある。

A8.×:うつ病ではなく、統合失調症の説明である。統合失調症の症状の特徴は「幻覚と妄想」。治療法は、薬物療法と、心理社会療法を組み合わせて行う。【みんなのメンタルヘルス:統合失調症

Q9.摂食障害は、食事をほとんどとらなくなってしまう拒食症、極端に大量に食べてしまう過食症があり、拒食症は10代、過食症は20代に多く、いずれも約9割は男性である。

A9.×:90%が女性である。ただし、最近は男性の摂食障害も増えているという指摘もある。【みんなのメンタルヘルス:摂食障害

Q10.認知症にはいくつかの種類があり、最も多いのが脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による血管性認知症、次いで多いのが脳神経が変性して脳の一部が委縮していく過程でおきるアルツハイマー型認知症である。

A10×:最も多いのがアルツハイマー型認知症であり、次いで多いのが、血管性認知症である。【みんなのメンタルヘルス:認知症

「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(以下、手引き)」からは、第3回、第5回で出題されています。内容は比較的易しく、常識的にアプローチできる問題も多いですが、資料を一読しておきましょう。

 改訂「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」

Q11.休業する労働者に対しては、病気休業期間中に安心して療養に専念できるよう、傷病手当金等の経済的補償や、悩みの相談先、休業の最長期間の情報提供等の支援を行うべきではない。

A11.×:安心して療養に専念できるよう、これらの情報提供をすべきである。【手引き:P2】

Q12.職場復帰に際しては、主治医による診断は、日常生活における症状の回復具合によって判断していることが多い。

A12.○:必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとの判断とは限らない。このため、主治医の判断と職場で必要とされる業務遂行能力の内容等について、産業医等が精査した上で採るべき対応を判断し、意見を述べることが重要。【手引き:P2】

Q13.職場復帰支援のプロセスは、第4ステップの最終的な職場復帰の決定、そして職場復帰をもって完了する。

A13.×:第5ステップの職場復帰後のフォローアップまでが一連のプロセスである。【手引き:P4】

Q14.主治医との連携にあたっては、事前に当該労働者への説明と同意を得る。

A14.○:主治医と情報交換を行う場合、労働者本人の職場復帰を支援する立場を基本とし、その情報は職場で配慮すべき事項を中心に必要最小限とする。【手引き:P6】

Q15.正式な職場復帰決定の前に、社内制度として「試し出勤」制度等を設けると、より早い段階で職場復帰の試みを開始することができる。

A15.○:例として、模擬出勤、通勤訓練、試し出勤がある。【手引き:P6】

(全15問)