【第21回対策】問1~問10の解説

第21回対策「みん合☆総仕上げ模試」正答と解説

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

正答:4

 令和3年版労働経済の分析

1.×:「情報通信業」が特に高く、「金融、保険業」、「教育、学習支援業」が続く。【P297】

2.×:「できる業務が限られているから」が圧倒的に多い。【P299】

3.×:「通勤時間を節約することができる」が最も多く、次いで「通勤による心身の負担が少ない」、「隙間時間などを有効活用することができる」の次に、本選択肢の内容が続く。【P302】

4.○:緊急事態宣言下で初めてテレワークを活用した企業では、宣言解除後には主な目的であった感染拡大への対応としてのテレワークの意義が薄れたため、テレワークの活用を止めた企業が多いのではないかと考えられる。【P303】

問2.キャリアコンサルティングの役割の理解

正答:4

 働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書

1.○:【P2】「職業能力開発推進者をキャリアコンサルタント等から選任しましょう!」という資料も厚生労働省から出されている。【厚生労働省:PDF】 

2.○:【P3】また、キャリア形成サポートセンターでは、働いている人を対象に、ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを無料で実施している。

3.○:【P4】令和3年度は中止となったが、令和4年度(2022年)は企業の応募受付が9月30日までに行われている。【厚生労働省

4.×:高齢者と比較して、若年層の方がキャリアコンサルティング経験が多いため、特に60歳以上のシニア層を含む中高年層を意識した支援を実践していく必要がある。【P4】

労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.191キャリアコンサルティングの実態、効果および潜在的ニーズ」P28

問3.キャリアに関する理論

正答:1

1.○:プレディガーは、ホランドの六角形の領域を、「データ、アイディア、ひと、もの」の4つの要素に整理し、ワークタスク・ディメンションにまとめた。

2.×:ギンズバーグの職業選択の3つのプロセスは、空想期、試行期、現実期である。

3.×:認知的不協和理論をキャリア意思決定に応用したのは、ヒルトンである。ティードマンは、キャリア意思決定のプロセスを「予期の段階」と「実行の段階」の二つからなるとした。

4.×:「キャリア・デザイン」や「キャリア・ドリフト」の重要性を提唱しているのは、金井壽宏(としひろ)である。

なお、花田光世はセルフ・キャリアドックの推進で有名だが、キャリア自律を重視し、上へ上へのキャリア「アップ」ではなく、キャリアに柔軟性を持たせる「キャリア・ストレッチング」を提唱している。

問4.キャリアに関する理論

正答:4

1.○:キャリアアダプタビリティの4つのCである(concern、control、curiosity、confidence)。

2.○:物語的真実は、歴史的な真実とは異なる場合もある。

3.○:変化する環境の中で、自らの可能性を拡大させ、自己概念を発達させ実現を目指していく。

4.×:過去と決別が不適切である。一見ばらばらに見えるキャリアストーリーであっても、一貫したまとまりと連続性が生まれる。

問5.キャリアに関する理論

正答:3

1.○:個人のキャリア意思決定に影響を与える要因として、①遺伝的な特性・特別な能力、②環境的状況、環境的出来事、③学習経験、④課題接近スキルをあげている。

2.○:未決定の状態を望ましいと考え、クライエントが偶然の出来事を作り出し、認識し、自らのキャリア発達に組み入れていけるよう支援する。

3.×:逆である。個人の特性と職業のマッチングをするためではなく、学習を促すために用いられる。

4.○:社会的学習理論は、直接経験による学習だけではなく、観察学習による学習や、自己効力感を重視することが特徴である。

問6.キャリアに関する理論

正答:2

1.×:愛(Love)、労働(Labor)、学習(Learning)、余暇(Leisure)の4つのLであるとした。

2.○:統合的人生設計では、男女が平等のパートナーとして協力し合うことを強調している。

3.×:仕事や職業での役割にばかり焦点を当てるのではなく、人間の他の役割や発達にも焦点を当てて、「人生を意味のある全体像」の中に織り込む。

4.×:人生の各段階において優先順位をつけた上で、課題に取り組む。

問7.キャリアに関する理論

正答:3

1.×:アルダファのERGモデルは、存在欲求(Existence)、関係欲求(Relatedcness)、成長欲求(Growth)の3の次元から構成される。達成欲求、権力欲求、親和欲求は、マクレランドの達成動機説の3つの次元である。

2.×:動機づけ要因と衛生要因の2要因説を唱えたのは、ハーズバーグである。

3.○:X理論は、働く人はそもそも仕事が嫌いであるために、アメとムチが必要である、という考え方であり、Y理論は、働く人は仕事が嫌いなのではなく、個人の自己実現達成を、組織の目標達成と結びつける考え方であり、現代的であると言われる。

4.×:逆である。基底層の第1層から第4層を欠乏欲求、第5層の自己実現欲求を成長欲求としている。

問8.カウンセリングに関する理論

正答:4

1.×:ABC(DE)理論は、エリスの論理療法の理論である。

2.×:ウォルピの行動療法の代表的な技法は、系統的脱感作である。

【お詫びと訂正:2023年6月20日】

ウォルピは主張訓練法(アサーション・トレーニング)の創始に深く関わっており、「ウォルピ、行動療法、主張訓練法」のつながりは適切なため、当初の問題の選択肢を変更いたしました。

旧:ウォルピ、行動療法、主張訓練法

新:ウォルピ、行動療法、自律訓練法

新しい解説:自律訓練法はウォルピではなく、シュルツが体系化した。

3.×:システムズ・アプローチは主に家族療法で用いられる手法である。

4.○:フロイトの精神分析の内容として適切である。

転移とは別の特定の人物に向けられている感情が、無意識にカウンセラーへ向けられることであり、逆転移は、逆にカウンセラーの感情(感情的な反応)がクライエントに対して向けられることをいう。

問9.カウンセリングに関する理論

正答:3

1.○:積極技法の論理的帰結の内容として適切である。

2.○:積極技法の自己開示の内容として適切である。

3.×:この内容はフィードバックではなく、助言、情報提供、教示に該当する。フィードバックとは、カウンセラーや第三者がクライエントをどう見ているのかという資料を与えることである。

4.○:積極技法の解釈の内容として適切である。

問10.カウンセリングに関する理論

正答:2

1.×:実存療法を提唱したのは、「夜と霧」で知られるフランクルである。グラッサーが提唱したのは現実療法(リアリティセラピー)である。

2.○:代表的な技法には「エンプティ・チェア」がある。

3.×:来談者中心療法は、指示的ではなく、非指示的である。

4.×:不適切な行動の除去や適切な行動の学習を行うことで、クライエントの症状や問題行動を改善していく療法は、行動療法である。論理療法は、出来事を受け止める際の「非論理的な信念」に着目する。

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