第15回問21~問25の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問21.労働市場の知識

 「平成29年度派遣労働者実態調査(厚生労働省)」からの出題です。本資料からの出題は初めてであり、問われた内容も、多くの方にとっては肌感覚的には答えることができない、難しい問題だったでしょう。

 平成29年度派遣労働者実態調査(概況版)

1.○:意外思われる方が多いかもしれないが、ほぼ半々である。派遣労働者が就業している事業所について、性別に派遣労働者の割合をみると、男49.5%、女50.5%となっている。なお、平成29年10月1日現在の全労働者数に対する派遣労働者の割合は3.2%である。【P5】

2.×:派遣労働者が就業している事業所の割合は12.7%となっており、これを産業別にみると、「情報通信業」で30.1%と最も高い。また、事業所規模が大きいほど派遣労働者が就業している事業所の割合が高くなる。【P4】

3.×:派遣労働者に対する教育訓練・能力開発の方法では、「働きながら行う教育訓練・能力開発(OJT)を行った」が84.6%と最も高い。【P11】

4.×:そこまで多くない。派遣労働者を正社員に採用する制度がある事業所の割合は13.1%である。【P16】

問22.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働組合に関する出題は第12回で出題されているものの「労働組合法」に関する本格的な出題は初めてです。知らなかったことは確認しておきましょう。[第12回問19]

1.○:失業者も労働組合法上の労働者である。この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。【労働組合法第3条

2.×:管理職も+、労働組合法第2条但書に定めた「人事権をもつ監督的地位にある者」などを除き、本来的には、労働組合に加入できる。【労働組合法第2条

3.○:労働組合法における「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。パートやアルバイトも当然に含まれる。【労働組合法第3条

4.○:労働組合は自由に設立することができ、届け出る必要はない。ただし、労働組合が労働組合法の定める手続きに参与したり、救済を受けるためには、一定の資格要件を備えていなければならないことになっている。【中央労働委員会

問23.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 いずれも厚生労働省所管の法律について、細かな内容が問われました。勤務間インターバル制度が、義務付けなのか否かの判断ができるかどうかが正答選択のポイントでした。それ以外の選択肢も判断が難しいものもあり、難問の位置づけです。

1.○:この法律で働き方改革に係る基本的考え方を明らかにするとともに、国は改革を総合的かつ継続的に推進するための「基本方針」を定めることとする。【働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の概要P2:PDF

2.×:義務付けには至っておらず、努力義務という位置づけである。事業主は、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息の確保に努めなければならないこととする。【働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の概要P4:PDF

3.○:同一企業内において、正社員と非正規社員との間で、基本給や賞与などのあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されている。【厚生労働省:PDF

4.○:研究開発業務従事労働者が1ヶ月あたり100時間を超える時間外・休日労働を行った場合には、労働者からの申出が無くても、医師による面接指導が使用者に義務付けられている。【改正労働安全衛生法のポイント(東京労働局)P7:PDF

問24.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 変形労働時間制、裁量労働制、フレックスタイム制、事業場外みなし労働時間制といったキーワードはこれまでにも出題されているものの、細かな内容が問われた難問です。なお、全ての選択肢の内容を網羅している厚生労働省の資料がありましたので、共有いたします。

 現行の労働時間制度の概要

1.○:1か月単位の変形労働時間制においては、対象期間における各日、週の労働時間を定める必要がある。【P2】[第14回問25]

2.×:専門業務型裁量労働制は労使協定が必要であり、企画業務型裁量労働制は事業場毎に労組委員会を設置し、4/5以上の決議と労働基準監督署への届出が必要である。【P5】[第12回問25、第14回問25]

3.×:フレックスタイム制は、労働者自身が日々の労働時間の長さや始業及び終業の時刻を決定することができる制度である。退勤時間を使用者が決定するのは不適切である。【P3】[第12回問25、第14回問25]

4.×:原則として所定労働時間労働したものとみなすが、当該業務を遂行するために、通常所定労働時間を超えて労働することが必要である場合には、当該業務の遂行に通常必要な時間労働したものとみなす。「すべて」が不適切である。【P4】[第2回問23]

問25.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働基準法における賃金に関する規定(諸原則)は、過去にも出題されており、しっかりと得点を確保しておきたい問題です。類題についてはヨコ解きしておきましょう。[第11回問25]

1.×:労働基準法第24条で、賃金は通貨で、その全額を支払わなければならないと規定されており(通貨払いの原則)、原則として現物支給は認められていない。ただし、労働協約等によって別段の定めがあれば現物支給が認められる場合もある。【労働基準法第二十四条

2.×:休業手当の規定である。使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。【労働基準法第二十六条

3.×:非常時払いの規定である。使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。【労働基準法第二十五条

4.○:直接払いの原則である。【労働基準法第二十四条

参考文献・資料

平成29年度派遣労働者実態調査(概況版)(PDF)

労働組合法

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の概要(PDF)

改正労働安全衛生法のポイント(PDF)

現行の労働時間制度の概要(PDF)

労働基準法

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