【技能検定】第23回問06~問10の解き方

第23回キャリアコンサルティング技能検定学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問6.キャリアに関連する理論の理解

 意思決定のプロセスに関する出題で、主にジェラットの前期理論からの出題でした。ジェラットに関する大問は、国家試験でも繰り返し出題されていますので、次の大問を確認しておきましょう。[第3回問8、第6回問7、第10回問40、第11回問7]

1.○:ジェラットの意思決定モデルでいわゆる前期理論と呼ばれるものである。予測システム→価値(評価)システム→基準(決定)システムの内容である。【ジルP29】

2.×:客観的ではなく、主観的な判断による陥りやすい誤りにジェラットは注目した。【渡辺先生P114】

3.×:仕事に対する期待や希望は個人と仕事の関わりの中で変わっていく。また、何が達成できると考えるかが職業選択の鍵となる。【ジルP28】

4.×:「利益や損失は経済的なものとは限らない。なぜなら個人の価値観によってその内容と程度は異なるからである。」【ジルP28】

ジェラットに関する出題は、前期理論では意思決定システム(予測→価値→決定)や主観的可能性と、後期理論では、左脳だけでなく右脳も意思決定に活用する、積極的不確実性などのテーマがよく出題されています。

問7.キャリアに関連する理論の理解

 理論家横断的な問題です。人名とキーワードを確認して消去法でアプローチしましょう。

1.×:容易に変化しない。キャリア・アンカーは、「個人が選択を迫られたときに、その人が最も放棄したがらない欲求、価値観、能力(才能)など」のことである。【木村先生P66】

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版

※木村先生の著書「キャリアコンサルティング理論と実際」は学科試験出典ナンバー1のバイブルですので机上に是非ご用意のうえ、出題箇所を参照しましょう。なお、5訂版のページ数を表記しています。

2.○:「衛生要因の改善は人の不満足を減少させるが、職務満足は動機づけ要因の充足によってはじめてもたらされるとした。」【木村先生P61】

3.×:クランボルツの偶発性学習理論では、「個人のキャリアは想像以上に偶然の出来事によって左右され、そしてより望ましい方向へと影響をおよぼすことが多いと考える。」【ジルP46】

4.×:バンデューラや、クランボルツによる社会的学習理論における「学習経験」のことと思われ、シュロスバーグの理論とは関係が無い。【渡辺先生P136】

問8.カウンセリングに関連する理論の理解

 カウンセリングの理論、療法に関して、人名とキーワードを結びつける問題です。国家試験でも要注意の内容ですから、しっかりと確認しておきましょう。積極的判断が難しい場合には、消去法でアプローチしましょう。

1.○:特性・因子理論は、パーソンズによって提唱され、ウィリアムソンによってカウンセリングに取り入れられ、理論化、定式化された。「人と職業のマッチング」を理論の基本としている。【木村先生P53】

2.×:カーカフといえば、カウンセリング技法の「ヘルピング」である。【木村先生P279】論理療法はエリスが開発した。【木村先生P46】また、弛緩訓練によって不安反応の制止を学習するのは、ウォルピによる系統的脱感作である。【木村先生P49】

3.×:ベックが提唱したのは、認知療法である。【木村先生P48】なお、現実療法はグラッサーが提唱した。【木村先生P48】

4.×:バーンが提唱したのは、交流分析による心理療法である。【木村先生P52】交流分析を活用したアセスメントツールに、エゴグラムがある。また、ゲシュタルト療法を提唱したのは、パールズである。

問9.カウンセリングに関連する理論の理解

 グループカウンセリングに関する出題です。いずれも直接の出典は不明ですが、支援の基本姿勢から消去法でアプローチしましょう。

1.×:グループカウンセリングにおいては、守秘義務などのほか、非難したり批判的・評価的発言をしたりしないといったルールが必要である。【ジルP120】

2.○:出典は不明だが、キャリア発達を含む心理的発達の促進強化は目標として適切である。木村先生の著書には、各自の問題解決に資することがあげられている。

3.×:相互作用をし合うことは大切だが、目標ではない。グループカウンセリングの目標は各自の問題解決に資することである。【木村先生P310】

4.×:グループカウンセリングの補完として個別カウンセリングを行うことはありうるし、有効である。

問10.職業能力開発に関する理解

 在職者訓練や、生産性向上支援訓練の出題は珍しく、難しい問題です。今後の出題に備え、参考サイト等を確認しましょう。

1.×:求職者支援制度は、雇用保険を受給できない求職者の方が職業訓練によるスキルアップを通じて早期の就職を目指すための制度である。【厚生労働省

2.×:離職者訓練の訓練期間は、3か月~1年である。【厚生労働省

3.○:在職者訓練は、主に中小企業に勤める人を対象とした、従事している業務に必要な専門知識及び技能・技術の向上を図るための比較的短期間のハロートレーニングである。【厚生労働省

4.×:生産性向上支援訓練は、生産性を向上させるために必要な知識などを習得する職業訓練であり、生産性向上人材育成支援センターが、専門的知見を有する民間機関等と連携し訓練を実施している。【高齢・障害・求職者雇用支援機構

参考文献・資料

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年)

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

厚生労働省

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構

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