第32回問36~問40の解き方

第32回キャリアコンサルタント試験学科試験を徹底解説!

問36.カウンセリングの技能

【B】マイクロカウンセリングの積極技法の内容、意味を問う問題が度々出題されています。テキスト&一問一答や合格問題集で対策をしておきましょう。

出典は、福原眞知子先生の「マイクロカウンセリング技法」と思われます。学科試験対策上はマストではありませんが、資格取得後の研鑽に役立ちます。お持ちではない方は、テキスト&一問一答(第4版)P219~や、養成講座のテキストなどをご参照ください。

マイクロカウンセリング技法

正答:4

1.○:指示とは、カウンセラーがクライエントに、どのような行動をとってほしいのかを明確に伝える技法である。

課題や行動の手順を具体的に示すことにより、クライエントが何をすればよいのかを理解し、行動に移しやすくする。【福原先生P12】

2.○:自己開示とは、カウンセラーが自分の考え、感情、経験などを適切にクライエントへ伝える技法である。

カウンセラーの自己開示によって、クライエントの自己開示が促されたり、行動や考え方の一つのモデルが示されたりすることがある。【福原先生P13】

3.○:フィードバックとは、クライエントの言動や、他者からどのように見えているかに関する情報を伝える技法である。

クライエントが自分では気づいていない行動や印象について、具体的なデータを提供することで、自己探求や自己吟味を促す。【福原先生P13】

4.×:対決とは、クライエントの言葉、行動、感情、思考などの間にみられる矛盾、不一致、葛藤を指摘し、クライエントがそれに気づき、吟味できるよう援助する技法である。【福原先生P11】

対決の目的は、クライエントが「誤った意見をもつことを防ぐ」ことではない。矛盾や不一致をクライエント自身が認識し、その意味や解決方法について自己探求できるようにすることである。

また、マイクロカウンセリングの階層表では、「対決」は、福原先生や木村先生の著書においては、積極技法とは別の階層に位置づけられている。【福原先生P2、木村先生P372】

これをやっておこう

テキスト&一問一答(第4版)P219~
合格問題集(第3版)P204~P205(問題5)

問37.グループアプローチの技能

【B】構成的グループ・エンカウンター(SGE)の特徴に関する問題です。選択肢3はトラブル発生時の対応としては適切ではありません。なお、第20回問35と全く同じ問題でした。

正答:3

1.○:SGEの基本的な原理として、「本音に気づくこと」「SGE体験を構成すること」「シェアリング」が挙げられる。【ジルP120】

2.○:SGEのリーダーには、個人的感情交流の能力、すなわち適切な自己開示が求められる。【木村先生P412】

リーダーが率直で自然な自己表現を行うことにより、参加者のモデルとなり、メンバーの自己開示を促す。また、メンバーがリーダーに親近感を持ちやすくなり、固定的なこだわりや防衛から解放されることにもつながる。

3.×:グループ内で怒り、涙、対立などが生じた場合に、まずそのメンバーを個室へ移し、個別カウンセリングを行うことは原則ではない。

リーダーは、必要であれば能動的に、その場で、タイミングよいリレーションの中で、ポジティブに介入を行う。【木村先生P414】

4.○:サイコエデュケーショナルとは「心理教育的」という意味であり、心理学的な知識や対人関係のスキルを、体験と振り返りを通じて学ぶことをいう。

SGEのエクササイズを誘発剤として「ホンネとホンネの交流」を促し、その後のシェアリングによって気づきを深める。

問38.相談過程全体の進行の管理に関する技能

【A】クライエントの主体性と自己決定権を尊重することは、キャリアコンサルティングの基本姿勢です。度々出題される3つのダメを確認しましょう。

キャリアコンサルタントの3ダメ!
①決定しちゃダメ
②代筆しちゃダメ
③診断や治療をしちゃダメ

正答:1

1.×:キャリアコンサルタントは、クライエントの自己決定権を尊重し、クライエント自身が主体的に意思決定できるよう援助する。

2.○:目標が曖昧なままでは、方策の検討や実行、結果の評価を行うことが難しく、職業や職務の選択、今後のキャリア形成の方向、目標達成のための手段など、具体的な目標の決定を重視する。

3.○:自己理解、仕事理解、啓発的経験、意思決定、方策の実行など、相談の各ステップを明確にしながら進めることは適切である。現在どの段階にいるのかをクライエントと確認することで、面談の目的や次に行うことを共有できる。

4.○:労働市場情報、職業情報、教育訓練、福祉、医療、法律相談など、クライエントの課題に応じた情報や専門機関を活用することで、より効果的な支援が可能になる。

問39.相談場面の設定

【A】上司との関係を題材に、適切な目標設定を問う珍しい出題内容でした。目標は、相談者自身が行動でき、達成状況を確認できる内容にする必要があり、上司の言動に左右されてしまう目標設定は、目標として相応しくありません。

正答:1

1.○:アサーティブとは、自分の考えや気持ちを一方的に押しつけることなく、相手の立場や権利も尊重しながら、率直かつ適切に伝えることであり、目標として設定することは適切である。

2.×:「上司から注意されないようにする」という目標は、上司の行動に左右されるため、目標設定としては不適切である。

3.×:「上司に好かれるようになる」という目標は、上司の感情や評価を目標としているため不適切である。

4.×:「上司を怒らせないようにする」という目標は、上司の感情に左右されるため不適切である。

問40.自己理解の支援

【B】アセスメントに関する検査、ツールの出題がしばらくなく、第28回以来の出題です。また、本問は第16回問41とほぼ同じ問題でした。

選択肢3や4の積極的な判断は難しいものの、東大式エゴグラムが交流分析に基づく性格検査であることを知っているかどうかがポイントでした。

正答:1

1.×:東大式エゴグラムは、「自己分析理論」に基づく価値観・興味・関心の検査ではなく、バーンの交流分析を基礎として、対人関係や行動傾向に関係する「自我状態」を測定する性格検査である。【サクセスベル

2.○:VRTカードは、職業レディネス・テストをカード形式にしたキャリアガイダンスツールであり、カードを「やりたい」「やりたくない」「どちらともいえない」などに分類し、その結果から職業興味などを整理する。選択肢のような使い方は適切である。【労働政策研究・研修機構

3.○:内田クレペリン検査は、連続加算という単純な「作業」を行い、その作業量や作業曲線から、能力面や性格・行動面の特徴を把握する検査である。

質問紙への自己回答や面接による評価ではなく、一定時間、実際に作業を行った結果から受検者の特徴を捉える点に特徴がある。【内田クレペリン検査

4.○:YG性格検査は、質問に対する回答から得られた12の尺度を複合的に見て、「情緒特性」「人間関係特性」「行動特性」「知覚特性」の4つの特性について、受検者の特徴を判断する。【千葉テストセンター

これをやっておこう

試験に出たアセスメントツールのまとめ
テキスト&一問一答(第4版)P239~
合格問題集(第3版)P224~P227(問題3、問題4)

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