官公庁資料を制する者は…
官公庁資料対策は、合否を左右します。
というのも、第30回試験では官公庁資料等の名前を冠した大問(選択肢4つ分の問題)は12問出題されており、他にも明記はされていないものの、官公庁資料に根拠のある問題は4問ありましたので、合計16問が資料系問題といえます。第29回でも16問をカウントしています。
いわゆるキャリア理論(家)やカウンセリング理論(家)問題を合わせて12問程度ですから、資料問題の多さが際立ちます。ただし、よく出題されている資料が確かにあります。メリハリをつけ、落ち着いて対策をしましょう。
頻繁に出題されている資料、めったに出題されない資料、最近出題が目立つものなどがありますが、ランキング上位及び出題が気になる23種類の官公庁等の資料を発表します!
ランキングではS・A・Bランクと、その他の気になる資料に分類していますが、ランキング上位の資料が、出題割合の大きな部分を占めていることを表すデータを紹介します。
これまでの出題資料数
これまでに出題されている資料は147も!あります(みん合調べ)。ただし、その出題傾向には偏りがあります。
全体の7%に相当するベスト10の資料で出題の半数近くを占めており、全体の21%に相当するベスト30で約7割を占めています。
逆に言えば、147種類のうち、8割の資料は無視しても合否に影響はありませんので、ランキングを参考にして、メリハリを付けた対策をしましょう。
官公庁資料 出題ランキング(Sランク)
出題ランキングだけではなく、サイトや書籍での対策方法もお伝えします。対策にご活用下さい。
ランキングは第1回~第30回のキャリアコンサルタント試験での出題の出典となった、選択肢数でのカウントです。( )内の数字は選択肢数です。
では早速、発表します!
労働経済の分析(177)
「労働経済の分析」は、雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書であり、厚生労働省が、原則として毎年公表しています。
なお、労働経済の分析は最近の雇用指標等のデータがまとめられた第Ⅰ部と、毎回テーマが異なる第Ⅱ部から構成されています。
第28回試験(2025年3月実施)からは「令和6年版」が出題対象となり、同年7月や11月試験においても「令和6年版」からの出題がありました。
第Ⅰ部で取り扱う雇用指標は令和6年版(令和5年の状況)と令和7年版(令和6年の状況)ではあまり変化はありませんが、第Ⅱ部については、令和6年版とともに令和7年版も確認しておいた方が安心です。第Ⅱ部については遡って出題されることもありえます。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P6~
【楽習ノートプラス】
令和7年版のダイジェストは、2026年1月中に公開予定です。
≪会員限定≫令和6年版労働経済の分析第2部ダイジェスト
【最近の過去問】
能力開発基本調査(164)
能力開発基本調査は、企業、事業所及び労働者の能力開発の実態を正社員・正社員以外別に明らかにし、職業能力開発行政に資することを目的として、厚生労働省が毎年公表しています。
11月の試験で、最新の令和6年度が出題されましたので、次回も令和6年度版の出題可能性が高いです。
この資料は、複数の出題、また細かな内容まで出題されることがありますので、下記のまとめなどを参照しながら、プリントアウトをして内容を精査しておくことをおすすめしています。(全72ページ)。
【楽習ノートプラス】
≪会員限定≫令和6年度能力開発基本調査【1企業調査:問題編】
≪会員限定≫令和6年度能力開発基本調査【2事業所調査:問題編】
≪会員限定≫令和6年度能力開発基本調査【3.個人調査:問題編】
≪会員限定≫最も多いのは?1位を確認!令和6年度能力開発基本調査編
【最近の過去問】
キャリアコンサルタント倫理綱領(117)
官公庁資料と位置づけてよいものかと思い、これまでは裏の3位としていましたが、今回から正式に3位(117選択肢分)としました。
キャリアコンサルタントの行動、実務の指針となるもので、当然、試験においても、その内容を背景とした出題が、毎回1問~2問あります。
まだ読んだことがない方は、一読しましょう(本文は3ページほど)。
≪会員限定≫キャリアコンサルタント倫理綱領「本試験レベル問題集」
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P273~ 合格問題集(第2版) P33~、P242~
第11次職業能力開発基本計画(57)
職業能力開発促進法に基づき、職業訓練や職業能力評価など、職業能力の開発に関する基本となるべき計画を厚生労働省が策定しています。2021年度から2025年度までの5カ年計画です。
最終年度ですが、2級第35回(12月)試験でも出題がありました。能力開発基本調査と同じく、プリントアウトをして一読しておきたい資料です(40ページ)。
ここまでを頻出のSランク(4種類)として、中でも労働経済の分析、能力開発基本調査、職業能力開発基本計画は、官公庁資料の御三家と位置づけています。
特に意識して対策しておきたい御三家資料のバージョン。
・労働経済の分析(令和6年版+令和7年版)
・能力開発基本調査(令和6年度)
・第11次職業能力開発基本計画
これらは厚生労働行政における、現状・課題・方向性を示している基礎資料の位置づけのため、この3点を念入りに対策しておくと、他の資料に記載されている内容をカバーする効果もあります。
官公庁資料 出題ランキング(Aランク)
続いて5位からのAランク資料を発表します。
Aランク資料については、過去問等の出題内容を中心に対策をすることをおすすめしています。また、数ページから数十ページ程度のボリュームの少ない資料もあります。コンパクトなものは、興味に応じてで良いですから、一読しておけるとより安心です。
続く、5位以降は、資料名から資料のPDFへ直接リンクしています。
企業におけるセルフ・キャリアドックの導入のプロセスや実施計画の策定、企業内インフラの整備や実施の手順をわかりやすく整理した資料です。具体的事例や書式などもあり、実務においても活用できます。
第6位:インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方(44)
令和4年に改正があり、インターンシップの定義があらためて行われた点には注意が必要です。その他、企業側、大学側の留意事項などがよく出題されています。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P164~ 合格問題集(第2版)P150
【最近の過去問】
改正後の資料を出典としている過去問は以下です。
第7位:労働力調査(基本集計2024年)(43)
労働力調査は、我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得ることを目的としており、総務省統計局が毎月公表しています。完全失業率などがわかります。
2024年(度)までのデータは要注意ですが、楽習ノートプラスにまとめと問題を用意しています。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P125~ 合格問題集(第2版)P124、P128
【楽習ノートプラス】
4分で確認 雇用指標チェック!(動画のみ)
«会員限定»2024年(度)までの完全失業率と有効求人倍率【問題編】
【最近の過去問】
第8位:事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(40)
最近の試験で特に出題が多く、2級技能検定では7回連続で出題されています。特にP3以降の「留意事項」からの出題が多く、ガイドラインのP1~P10を読んでおくと安心です。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P197~ 合格問題集(第2版)P178
【最近の過去問】
第9位:今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(37)
キャリア教育・職業教育の指針として、文部科学省の中央教育審議会が取りまとめた資料です。平成23年に作成の古い資料ですが、しばらく、この資料自体の出題はないのですが、次の3つのキーワードは要注意で、他の資料からの問題としても出題可能性があります。
テキスト&一問一答でポイントを確認しましょう。
第10位:(令和7年度)年次経済財政報告(33)
年次経済財政報告(経済財政白書)は、経済・財政の1年間の動きを総合的に分析し、問題点や今後の展望、政策の方向などについて、内閣府が毎年公表しています。
令和7年版は昨年7月に公表されており、出題可能性があります。特に第2章(2節、3節)に目を通しておくと安心です。
第11位:職場における学び・学び直し促進ガイドライン(29)
最近特に出題が多い資料です。第23回、第24回、第26回、第27回、第28回で出題があり、定番資料化しています。リスキリング関連の主要な資料として、今後も出題が続くと予想しています。要注意です。
ここまでが頻出Aランクに位置づけられる資料です。
官公庁資料 出題ランキング(Bランク)
Bランク資料は、過去問や問題集などの出題箇所を中心に対策しましょう。
第12位:職場における心の健康づくり 労働者の心の健康の保持増進のための指針(26)
かつては出題が非常に多かったものの、第16回・第17回以来、しばらく出題がありませんでしたが、第28回で選択肢レベルでの出題がありました(問31)。
出題のポイントは、セルフケア/ラインによるケア/事業場内産業保健スタッフ等によるケア/事業場外資源によるケアの「4つのケア」です。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P172~ 合格問題集(第2版)P156
第13位:健康づくりのための睡眠指針2014 / 健康づくりのための睡眠ガイド2023(24)
改訂以前は、正解選択肢が選択しやすい問題、解きやすい問題が出題される傾向がありましたが、2023年改訂版は内容が詳しくなり、医学的な知見なども出題されるようになり、出題内容はやや手強くなりました。
第13位:働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書(24)
キャリアコンサルタントが果たすべき役割、普及のための施策、キャリアコンサルタントに求められることなどがまとめられており、今後のキャリアコンサルタントの方向性を示す資料です。
第13位:(令和6年版)男女共同参画白書(24)
男女共同参画白書は、男女共同参画社会基本法に基づき、内閣府の男女共同参画局が毎年作成、公表しています。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P205~
【最近の過去問】
第16位:心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き【23】
第22回以来しばらく出題が無かったのですが、第29回で出題がありました。職場復帰支援の5つのステップの内容や本人への支援の留意事項がよく出題されています。
第17位:ストレスチェック制度導入ガイド(17)
ストレスチェックの実施義務や、実施の際の注意点などが出題される傾向があります。
ここまでを頻出Bランクの資料と位置づけています。S・A・Bのメリハリを付けて対策しましょう。
それ以降のCランクの資料のうち、特に気になる資料、今後の定番になりそうなもの、しばらく出題がなくそろそろ?と思われる5種類を紹介します。
・副業・兼業の促進に関するガイドライン(13)
副業・兼業は基本的に推進の方向ですが、事業主、働く人双方に守るべきルールなどがあります。次の過去問で、副業や兼業の基本的な考え方を確認しておきましょう。
・令和6年賃金構造基本統計調査(13)
主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を労働者の雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにすることを目的として厚生労働省が毎年調査、公表しています。
《会員限定》令和6年賃金構造基本統計調査のまとめと本試験レベル問題
【書籍】テキスト&一問一答P128 合格問題集(第2版)P126、P130、P268
・令和6年度学校基本調査(13)
少子化が進んでいるなかでも、新しい学校種である「義務教育学校」や「中等教育学校」の生徒数は過去最高を更新し続けている点には注意しましょう。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P163~ 合格問題集(第2版)P276
【最近の過去問】第29回問28
・キャリア・パスポートの様式例と指導上の留意事項(9)
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P161~ 合格問題集(第2版)P148
しばらく出題がありませんでしたが、第28回で大問での出題がありました。3ページ目の内容や4ページ目の留意事項に目を通しておきましょう。
【最近の過去問】第28回問27
・外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)(4)
国別労働者数の1位は「ベトナム」。産業別労働者数では「製造業」また、在留資格別労働者数についてはこれまでは「身分に基づく在留資格」が1位でしたが、令和6年のデータでは「専門的・技術的分野の在留資格」が1位になりました。
【書籍】テキスト&一問一答(第4版)P208~
【楽習ノートプラス】
≪会員限定≫【令和6年】「外国人雇用状況」の届出状況まとめのまとめと問題
出題が特に気になる資料
最後に、国家試験では未出題ながら、今後の出題が気になる資料を紹介します。
2025年7月に、厚生労働省から公開された新しい資料ですが、人材開発政策の現状、課題、基本的な方向性や施策などがまとめられています。2025年12月に行われた、2級技能検定(第35回問42)で出題がありました。
人材開発政策が網羅的に記述されていることから、2026年に改訂される、第12次職業能力開発基本計画のベースになるのではないかと捉えています。
やや、読み込むには時間とパワーが要りますので、次回試験までの間に、ダイジェストなどが作れないかと検討しています。
資料対策の勘どころ
以上、23種類の資料が、定期的に出題のある要注意資料プラスαと捉えています。
他にも、高齢者や障害者雇用、女性活躍などに関する資料も気になるところですが、それらは「労働経済の分析」などの資料に包含されている内容も多い特徴があります。
その他のものは、テキスト&問題集+合格問題集や最近の過去問を利用して、登場した際に内容理解を深めましょう。
資料やデータを学習する際に、大切にしてほしいことがあります。
それは、ご自身の感覚に照らし合わせてみることです。
「それはそうだ」と違和感のないものは、おそらく出題されても対応ができるでしょう。それに対して「え?そんなに多いの?少ないの?そんなのあるの?」といった、違和感のある調査結果や知らなかった制度などは、よく内容を確認しましょう。
調査結果や制度の導入状況などは、自らやご家族の勤務先での状況と照らし合わせてみてください。
その視点は、キャリアコンサルタントになった後も役立つことでしょう。私の会社にはこの制度はない、ですとか、この資料を参考に社内の制度を作ってみよう、などと、自分ごとに落とし込むことが大切です。
暗記よりも理解です。
国の目指す方向性なども念頭に置くと理解が深まるものがあります。
合格目指して、一緒に頑張っていきましょう。
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