第20回問11~問15の解き方

第20回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 頻出の能力開発基本調査は問3につづいて、2問目です。OFF-JTと自己啓発支援の両方、正社員以外の調査結果を問うなど、難易度が高い内容が問われており、正解できなくてもやむを得ない「捨て問題」でした。

また、令和3年度版では調査結果の変化により、選択肢3と4の適切、不適切が変化しています。

 令和2年度能力開発基本調査

 令和3年度能力開発基本調査

1.×:OFF-JTについては、3年移動平均について、近年、同程度の水準で推移していたが、直近では低下している。また、自己啓発支援についても、3年移動平均の推移は低下している。【P1】

令和3年度版でも、同様に、どちらも3年移動平均で低下している。【P1】

2.×:OFF-JTに支出した費用の労働者一人当たり平均額は1.5万円であり、前回に比べ減少している。また、自己啓発支援に支出した費用の労働者一人当たり平均額は0.3万円であり、平成30年度調査以降、横ばいで推移している。【P2】

令和3年度版でも、趨勢に変化はないが、OFF-JTに支出した費用の労働者一人当たり平均額は1.2万円であり減少している。また、自己啓発支援に支出した費用の労働者一人当たり平均額は0.3万円であり、平成30年度調査以降、横ばいで推移している。【P2】

3.○※:今後3年間の能力開発への支出見込みとして、正社員に対するOFF-JTを「実施しない予定」が52.3%、自己啓発支援を「実施しない予定」が54.2%で、どちらも半数以上となった。【P4】

※令和3年度版では、比率の変化により、適切とは言えない選択肢となった。

社員に対するOFF-JTを「実施しない予定」が35.3%、自己啓発支援を「実施しない予定」が53.9%で、自己啓発支援のみが半数以上となった。【P4】

4.×※:正社員以外に対する過去3年間のOFF-JTに支出した費用の実績では、「増加し
た」(6.4%) が「減少した」(3.7%) を上回っている。

また、自己啓発支援に支出した費用の実績では「増加した」(9.6%) が「減少した」(1.5%)を上回っている。【P4】

※令和3年度版では、比率の変化により、適切な選択肢となった。

令和3年度版では正社員以外に対する過去3年間のOFF-JTに支出した費用の実績では、「増加した」(5.1%) が「減少した」(6.4%) を下回っている。

また、自己啓発支援に支出した費用の実績では「増加した」(2.6%) が「減少した」(3.3%)を下回っている。【P4】

ヨコ解きリンク

能力開発基本調査のヨコ解きリンクは、問題数が多いため、下記のページよりご確認ください。

能力開発基本調査ヨコ解きリンク(国家試験+2級技能検定)

問12.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 2021年から計画期間がスタートしている、第11次職業能力開発基本計画。ようやく、国家試験でも出題されました。第10次計画はかつては毎回のように出題されていましたので、今後は毎回要注意です。一読しましょう。

 第11次職業能力開発基本計画

1.○:ITや新たな技術を活用した職業訓練等の推進の施策としてあげられている。【13スライド目】

2.○:労働者の自律的・主体的なキャリア形成支援に向けたキャリアコンサルティングの推進の施策としてあげられている。【16スライド目】

3.×:職業情報の「見える化」を進めているのは、ジョブ・カードではなく、職業情報提供サイト(日本版O-NET)である。【25スライド目】【職業情報提供サイト(日本版O-NET)

ジョブ・カードは、職業情報のためのツールではなく、自己理解や能力開発のためや、応募書類作成のため、自己のスキルを見える化するためのツールである。

4.○:非正規雇用労働者の職業能力開発のための施策としてあげられている。【30スライド目】

ヨコ解きリンク

第11次職業能力開発基本計画に関する大問は、2級では以前より出題されています。

2級第26回問12 2級第27回問1

問13.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 助成金に関する出題はこれまでにそれほど多くなく、判断の難しい選択肢もありましたが、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金の内容は一度確認しておきましょう。

1.×:キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成するものである。【厚生労働省

2.○:セルフ・キャリアドックは、企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施し、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組みである。【「セルフ・キャリアドック」導入の方針と展開P2:PDF

3.○:特定訓練コースも一般訓練コースのどちらも、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等が助成される。【厚生労働省

4.○:生産性要件を満たしている場合に、助成の割増が行われることがあり、人材開発支援助成金の特定訓練コースや一般訓練コースなどもそれに該当する。【厚生労働省

ヨコ解きリンク

人材開発支援助成金の大問は、以下の出題があります。

第6回問22

問14.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 求職者支援訓練と離職者訓練などの公共職業訓練との違いの知識を問う問題は定期的に出題されています。求職者支援訓練の特徴を整理しておきましょう。なお、第20回対策の総仕上げ模試(総仕上げ問題集に収載)でも出題しています。

1.×:求職者支援訓練は雇用保険を受給していない、勤務経験のブランクが長い人や、職に就いたことがない人を主な対象としている。【厚生労働省

2.×:求職者支援訓練は、厚生労働省の認定を受けた民間教育訓練機関が実施する。【高齢・障害・求職者雇用支援機構

3.○:月10万円の訓練受講手当などの職業訓練受講給付金を受給することができる。また、給付金を受給しても訓練期間中の生活費が不足する場合に、資金を融資する制度「求職者支援資金融資」を設けている。【厚生労働省

4.×:求職者支援訓練の訓練機関は、2ヶ月から6ヶ月である。【厚生労働省

問15.企業におけるキャリア形成支援の知識

 第20回対策の総仕上げ模試(総仕上げ問題集に収載)でも出題していた「出向」についてですが、模試よりも一段難しい問題が出題されました。今後の出題に備えて知識をインプットしておきましょう。

1.×:出向により労働条件が低下し、労働者に著しい不利益が生じる場合には、出向命令が権利の濫用とされる場合がある。

2.×:使用者は労働者の承諾がなければ、その権利を第三者に譲渡することができないため(民法625条1項)、出向について就業規則や労働協約に規定しており、包括的なものであれ同意を得ている事が必要である。

3.○:出向先および出向元における勤続年数は、通算されるのが一般的である。【参考サイト:社労士事務所Extension

4.×:具体的な出向契約による定めがない場合には、原則として出向先の企業の労働条件等が適用される。

参考文献・資料

令和2年度能力開発基本調査(PDF)

令和3年度能力開発基本調査(PDF)

第11次職業能力開発基本計画(PDF)

職業情報提供サイト(日本版O-NET)

厚生労働省

「セルフ・キャリアドック」導入の方針と展開(PDF)

ハローワークインターネットサービス

厚生労働省

高齢・障害・求職者雇用支援機構

社労士事務所Extension

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