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「労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識」(以下、労働関係法令)は国家試験では4問、2級技能検定では3問出題される存在感のある出題範囲です。
ただし、業務で労働関係法令に触れている方や、社労士試験の受験経験のある方以外からは、難易度が高く、対策が難しいというお声が聞こえてきます。
そこで、出題範囲表改定後の第15回から第28回試験までの全56問の内容を改めて検証し、どの法律が特に多く出題されているのか、そして、これまでに出題実績のある労働関係法令の種類を明らかにしました。
その結果、16種類の法律と法律に分類されない8つのテーマからの出題があることがわかりました。
また、それらの内容に対応する「テキスト&問題集」「合格問題集」の参照ページと、過去問解説へのリンク(ヨコ解きリンク)を作成しました。
圧倒的に多いのは…。
大問単位で関連する法律や制度ごとに集計、分類していますが、複数の法律が関連する内容横断的な問題についても、「労働関係法令全般」などの区分をすることで、15回から28回までの全問題の56問(4問×14回分)を分類しています。
テキスト&問題集や合格問題集で対策出来る内容もありますので、過去問は可能な範囲で遡りましょう。なお、1回(1問)だけの出題の法律も大変多いため、ランキング形式にはしていませんが、出題の多いものから見ていきましょう。また、最後にはこの出題範囲の攻略法についてお伝えいたします。
なお、第○○回問××の表記は、過去問での出題回と問題番号を表し、過去問解説へのリンクをしています。また、以下の内容を、PDFファイルでも資料を用意しましたので、ご活用ください。
それでは、出題の多い法律から見ていきましょう。
労働基準法(18問)
圧倒的に出題数が多いのは、労働基準法です。
ただし、労働基準法の内容は多岐に及ぶため、より対策がしやすいよう、テキスト&問題集の区分などにより、8つの内容別に分類しました。
労働時間、賃金、就業規則などは定番の出題内容といえます。
労働時間管理(4問)
テキスト&問題集(第3版)P108、合格問題集P134(問題1)
第28回問25 第25回問21 第16回問21 第15回問24
賃金の支払い(3問)
テキスト&問題集(第3版)P130、合格問題集P134(問題2)
労働基準法全般の横断的問題(3問)
就業規則(2問)
テキスト&問題集(第3版)P109、合格問題集P136(問題4)
年次有給休暇(2問)
テキスト&問題集(第3版)P131
退職管理(2問)
テキスト&問題集(第3版)P106
割増賃金(1問)
テキスト&問題集(第3版)P131
労働基準法における母性保護規定(1問)
テキスト&問題集(第3版)P133 合格問題集P136(問題3)
雇用保険法(6問)
法律単位で2番目に出題が多かったのは、雇用保険法でした。雇用保険の加入義務や加入要件、給付の種類や雇用保険二事業など、広範に及びます。
テキスト&問題集(第3版)P140 合格問題集P142(問題9)
第28回問23 第26回問26 第22回問23 第21回問22 第20回問24 第16回問24
男女雇用機会均等法(3問)
労働組合法/労働関係調整法(3問)
合格問題集P272(問題23)
労働者災害補償保険法(3問)
テキスト&問題集(第3版)P141 合格問題集P140(問題7)
社会保障制度(3問)
社会保障制度全般の横断的問題(2問)
テキスト&問題集(第3版)P143
介護保険制度(1問)
テキスト&問題集(第3版)P145
女性活躍推進法(2問)
テキスト&問題集(第3版)P201 合格問題集P120(問題5)
労働関係法令全般の横断的問題(2問)
合格問題集P140(問題8)
以後はこれまでに1問しか出題されていない内容です。
労働契約法(1問)
テキスト&問題集(第3版)P135 合格問題集P138(問題5)
労働施策総合推進法(1問)
テキスト&問題集(第3版)P135
最低賃金法(1問)
テキスト&問題集(第3版)P134
育児・介護休業法(1問)
テキスト&問題集(第3版)P139 合格問題集P138(問題6)
職業能力開発促進法(1問)
テキスト&問題集(第3版)P142 合格問題集P50(問題4)
若者雇用促進法(1問)
高年齢者雇用安定法(1問)
パートタイム・有期雇用労働法
その他のテーマ別問題
ここまでの法律や制度への分類が困難なテーマ別の問題を、8種類紹介します。
労働者の定義
出向・転籍
テキスト&問題集(第3版)P104 合格問題集P264(問題16)
障害者への合理的配慮
テキスト&問題集(第3版)P197
職場における人格的利益の保護
採用管理
テキスト&問題集(第3版)P103
兼業・副業
懲戒
国の労働関連機関
以上、全56問の分類と書籍参照ページの紹介と過去問解説へのヨコ解きリンクについて、16の法律や制度に加え、8つのその他のテーマごとに紹介しました。
労働関係法令の攻略方法
労働基準法や雇用保険法などは、出題実績の多い内容は多少は見えてはくるものの、これまでに1問のみの出題法令も多く、理論家や官公庁資料のように優先順位の濃淡を付けた対策は難しいと言わざるを得ませんが、テキスト&問題集と合格問題集でカバーしている内容も少なからずあります。それに加えて、可能な範囲で過去問をプラスして対策しましょう。
完全な対策は難しい出題範囲の位置づけ
書籍と過去問での対策が主となりますが、他の出題範囲のような出尽くした感はあまり感じられず、初出の内容や内容を深掘りした難問の出題可能性もあり、完璧な対策をしておくことは、やはり困難な出題範囲であると、今回、出題内容を総ざらい見直してみて、あらためて感じました。
Cランク難問出没注意です…。
この出題範囲のABCの難易度評価を確認してみましょう。
問23 | 問24 | 問25 | 問26 | |
第26回 | A | C | A | A |
第27回 | C | B | C | B |
第28回 | B | C | B | A |
いずれの回も問23~問26が労働関係法令の出題でしたが、第26回はAが3問あったため比較的解きやすかったものの、Cランクの難問の出題可能性が高い出題範囲といえます。
そのため、この出題範囲は、4問中2問正解でヨシ!として、3問出来たら素晴らしい!というスタンスで良いのではないかと捉えています。労働関係法令に特に強い方を除いては、他の出題範囲でカバーするという戦略でもやむを得ないのではないかと捉えています。
テキスト&問題集、合格問題集、過去問を活用し、出来ることを可能な範囲で行いましょう。
以上、労働関係法令に関するヨコ解きリンクについて、お伝えしました。
なお、過去の過去問解説など、会員限定教材を活用する場合には、みん合☆プラス会員をご検討ください。
合格目指して、一緒に頑張っていきましょう。
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